ベースの低音は特別な存在といえるでしょう。低い音だけでいえば、ピアノの方が低い音を出すことができます。しかしベースの持つ倍音がベースとしての本領を発揮するのです。 今回は人知れずバンドの土台を支えるベースにスポットをあててみたいと思います。 ジャズベース基礎講座 CDやレコードを聴いていても、ベースの音って聞き取りづらくて何をやっているのかわかりません。どんな演奏をしているのか?ではその基本的なところからみていきましょう。 4ビートのベースは4分音符で音をつないでいくのが基本で、これを「ランニングベース」とか「ウォーキングベース」と言います。曲のテンポによって、勢い良く走りぬける感じや、ゆったり歩く感じが表現できれば良いということですね。譜面に書くとこうなります・・・ 上記譜面は、ジャズの基本的なコード進行でのベースランニング。そう、2-5-1(ツーファイブワン)進行です。ベースはそれぞれのコードのルート音から始まり、コードトーン(赤丸の音)を経由してラインをつくります。赤い丸以外の音は、そのキーのスケール音やクロマチックを使って、次の音にアプローチします。メロディアスにつながるのが基本。レ・ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ドと、音階をそのままおりていくのもアリですよ。 上記譜面はバリエーションです。小節のあたまがルート音だというのは変わりませんが、経過音が変わっています。それぞれの小節の最初の3つの音がコードトーン。そして4音目で次のコードのルート音の半音からアプローチします。 4度進行の曲ならば、上記の基本パターンを覚えるだけで、即演奏できます。このパターンでつながらないコード進行が出てきた場合は、とりあえずコードのルート音を4つならしてその場をやりすごした後に、教則本で勉強しましょう! ジャズベーシスト名鑑 モダンジャズベースの申し子 |
文章: 佐久間 啓輔(All About「ジャズ」旧ガイド)