文章: 佐久間 啓輔(All About「ジャズ」旧ガイド)
ドラムを叩く姿ってカッコイイのだけど、ドラムを演奏しない人にとっては、ドラマーが一体何を演奏しているのか?非常に興味深いことだと思います。ではその楽器の構造から見ていきましょう。
下図は基本的なドラムセットを演奏者から見たところ。イスとスタンド(ペダル)は省略してあります。
A:スネアドラム
小太鼓。裏に響き線なるものが張ってあり、歪んだ鋭いアクセントを作り出します。ドラムロールはこのスネアドラムで演奏します。
B:バスドラム
大太鼓。右足でペダルを踏んで演奏します。リズムを刻む他に、シンバルと同時に叩いて強力なアクセントを作ります。
C:タムタム
基本セットは2つか3つで、「ドコドコドコドコジャーン!」の「ドコドコドコドコ」の部分を担当します。図の左から右に向って音程が低くなります。
D:サイドシンバル(クラッシュシンバル)
その名の通りクラッシュするようなアクセントを作るシンバル。リズムを刻むこともあります。
E:ライドシンバル
ジャズでは主にリズムを刻みます。円の叩く位置によって音色が大きく変わるので、一つのシンバルで色々なパターン、アクセントが演奏できます。
F:ハイハット
シンバルを2枚合わせたものでペダルを左足で踏むことで開け閉めします。閉めた時に「チキチキ…」というタイトなリズムを刻むことが出来ます。ジャズでは、基本的なリズムを刻むときはペダルだけで演奏します。
上記は、あくまでも基本的なものです。叩きたいものを叩くのがドラマーであって、木魚や鍋蓋をセッティングしているドラマーもいます。
叩くための木製のスティックの他に、ブラシというものがあります。ブラシは針金を束ねたようなもので、スネアドラムをこすったりして、バラードを演奏するときなどに雰囲気をだします。
ジャズの実際の演奏とはどういうものでしょうか。次のページで紹介したいと思います。
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