DTM・デジタルレコーディング/オーディオインターフェイス

ビデオも録れるリニアPCMレコーダー、Q3(3ページ目)

ZOOMからビデオも撮れるリニアPCMレコーダー、Q3が発売されました。定価29,400円という低価格な機材で、どんなことができるのかを探ってみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

X-Y型マイク内蔵のリニアPCMレコーダー

ZOOM Q3
X-Y型に配置されたコンデンサマイクが内蔵されている
このようにQ3はビデオカメラではあるものの、もうひとつリニアPCMレコーダーとしての顔も持っています。Q3は、なかなか独特なデザインの機材ですが、上部の格子状になっている内側には2つのコンデンサマイクがXYの形で搭載されており、これで音をキレイに録ることができるのです。

一般的なビデオカメラでは、マイク性能が貧弱であるため、あまり高音質に音を捉えることができませんんが、Q3はまさに音の部分に力点を置いた設計となっており、画質よりも音質を重視した機材といえるのです。

H2やH4nなどと同様、最高で24bit/96kHzのフォーマットでのリニアPCMレコーディングが可能で、設定によって48kHz、44.1kHzでのレコーディングや、MP3でのレコーディングも可能になっています。


ビデオ撮影時には44.1kHzまたは48kHzに制限される

ZOOM Q3
録画、録音したデータはSD/SDHCカードに保存される
ここで気になるのがビデオ撮影時のオーディオの扱い。前述のとおり、ビデオはQuickTimeのMOVファイルとして保存されるのですが、このときのオーディオデータはどうなるのでしょうか?

実はこれも同じくMOVファイルの中に収録されることになっています。したがって、後で編集する際などにも、ビデオとオーディオの同期などについて気にせず扱うことができます。

ただし、ビデオ撮影を行う場合は96kHzでのレコーディングはできず、44.1kHzか48kHzのいずれかを選択する形になります。やはりビデオとオーディオの両方を扱うと、SD/SDHCカードへの書き込み速度など、内部的なデータ転送量が大きくなるため、96kHzの設定だと、なかなか処理しきれいのかもしれません。また、書き込み容量も非常に大きくなるため、長時間の録画ができないという問題点もあったのかもしれません。
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