DTM・デジタルレコーディング/レコーディング・制作ノウハウ

プロが明かす新・音楽制作手法[3](3ページ目)

沖縄系ヒーリングユニットのTINGARAの音楽制作手法を紹介する連載の3回目。今回は、TINGARAの独特なサウンドをどのように作っているか、その種明かしをしてもらいました。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

リズムパートはBATTERYなどを利用する

組曲 ~命の森~
3曲目の「夏至夏風」で使っているBATTERYのセッティング
--これでトラック作りはいったん終了となるわけですか?
ヒデオ:つぐみはリズムは入れないので、リズムが必要な場合は、僕のほうの作業としてリズムを入れていきます。楽曲によっても違いますが、ドラムをシミュレーションしたものを使うときもあれば、アンビエント系のものを入れる場合も多いですね。たとえば、今回のアルバムの3曲目、夏至夏風(かーちべい)という曲は、異色なリズム音を使っています。

--どんな音源を使っているんですか?
ヒデオ:ドラムのソフトシンセにはNative InsturmentsのBATTERYを使っていて、アンビエント系の音源を使っている。キックなんかも、ドンドンと響くタイプのものを使っています。BATTERYにはFrenchというセットがあり、そこに入っているキックを利用しています。キックの場合は2つ、3つ種類の違いものを重ねると、細かな音作りが可能になるんですよ。ただ、ウッドとトーキングドラムだけはKONTAKTでエスニック系のサンプル音源を使っています。


ありがとうございました。以上、今回はTINGARAサウンドをどのように作っているのか、つぐみさんとヒデオさんのCubaseを使ったデータのやりとりや、TINGARA独特なサウンドがどうやって作られているかについて伺いました。次回は、こうしてレコーディングした音をどのようにミックスしていくか、エフェクトの使い方なども含めて伺っていきます。

なお、ここで取り上げている「組曲 ~命の森~」はTINGARAサイトにおいてMP3-192kbpsのサウンドで全曲無料公開されています。実際その音も聴いてみることで、その音楽制作について理解できると思うので、まずはアクセスしてみることをお勧めします。


【関連サイト】
TINGARA|てぃんがーら
http://www.tingara.com/

名嘉睦稔木版画展 ~命の森~
明治神宮御社殿復興50周年奉祝
http://www.bokunen.com/meijijingu/
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