DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

ハードを買うと付いてくる、非売品の高性能DAW SONAR LEの実力(3ページ目)

先日からEDIROLのハード製品の多くにSONAR LEというものが無償バンドルされるようになりました。体験版などではなく、かなり使えるDAWになっているのです。どの程度の実力なのかチェックしてみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

搭載のプラグインは少ないけれど……


Dreamstation DXi
SONAR LEに搭載されているソフトシンセ、Dreamstation DXi
トラック数がそれなりにあるとは言え、ちょっと不満に思えるのは搭載されているソフトシンセおよびエフェクトのプラグインが物足りないこと。ソフトシンセで入っているのはCyclone DXiとDreamstation DXiの2つ、エフェクトは、FX1 Dynamics Processor、SpectraFXなど6つのみだから、これだけで曲を完成させるのは難しい。


でも、だからといってSONAR LEが使えないソフトと決め付けるのは早計。そう、考えればすぐに分かるように、プラグインが少ないということは、プラグインを追加すれば使えるソフトになるということです。ほかのSONARシリーズと同様、基本的にはDirectXとDXiをサポートしているので、フリーウェア、シェアウェアを含め、さまざまなソフトをインストールしてしまえばいいのです。

VSTアダプタ
VST/VSTiのプラグインをSONAR LEで利用可能にするためのツール、VSTアダプタ
さらに、SONAR4の製品版と同様、VSTアダプタを搭載しているのも大きなポイントです。そう、VSTアダプタを用いれば、ソフトシンセであるVSTi、エフェクトであるVSTプラグインを利用することが可能になるので、利用可能なプラグインの数はグンと増えるはずです。


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そんなSONAR LEですが、ネックはマニュアルがまったくないこと。確かにオンラインヘルプが付いているので、それを熟読すれば、ある程度分かるでしょう。また元々SONARを使ってきたユーザーであれば、すぐに使い方は分かるはずです。

でも、製品を買ったらたまたまSONAR LEが付いていたという人など、とくに初心者にとっては、セッティングの仕方から、レコーディングの仕方、MIDIの扱い、編集方法に至る前、高機能であるだけに分からないことだらけで、使いこなすのが難しいのが実情です。

そこで、そんな困っている人のために、SONAR LEのマニュアルに変わるものともいえる解説書を執筆しました。Basic Master of SONAR LEという本で、7月下旬にBNN新社から発売される予定です。近所の書店に置いてあるかはわかりませんが、使い方、設定方法に困ったときなどに、こっそり立ち読みしてみてください。もちろん買っていただければ嬉しいですが、まずはみなさんがせっかく手にいれたソフトをムダにすることなく、活用していただき、デジタルレコーディングの世界に興味を持っていただけたらと思っています。
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