いろいろあるサンプラー用ライブラリ
サンプラーフォーマットのデファクトスタンダードともなったAKAIの初期のサンプラー、S1000 |
Reason内の強力なソフトサンプラー、NN-XT |
ただし、ここで困るのがデータの互換性です。せっかくいろいろなライブラリがあっても、自分の持っているサンプラー用のデータでないと利用できないため、実際に使えるライブラリというのは限られていたのです。
SoundFontやDLSもサンプラーのデータ形式
一方で、「名前はよく聞くけど、あんまり使ったことがないし、よく分からない」なんて声が多いのが、SoundFont。これは、SoundBlasterのCreativeが作り出したフォーマットで、SoundBlasterの音色を、文字のフォントの置き換えと同じ感覚で入れ替えることができる、というまさにフォントのようなものです。が、これ、言い換えればまさにサンプラーのデータ形式そのもの。実際、SoundBlasterはDSPを搭載した高性能なサンプラーなのです。そして、このSoundFontのライブラリーも数多く販売されているし、オンライン上でフリーウェア、シェアウェアなどの形で膨大な数が流通しているのです。
またDLSというのも、このSoundFontに非常に近いものです。DLSとはDownLoadable Soundsの略で、そのCreativeとMicrosoftなどがSoundFontをベースに作ったフォーマットです。SoundFontが基本的にSoundBlasterを必要とするのに対し、DLSはソフトベースで動作するため、ハードが不要というのが特徴。実際、現在のWindowsには標準で組み込まれており、WindowsMediaPlayerでMIDIファイルを再生させると、MIDI音源モジュールがなくても再生できてしまうのはこのためです。