DVDビデオで扱えるオーディオのフォーマットを調べてみると分かりますが、これが意外と許容範囲が広いのです。具体的にいうと
●リニアPCM:16/20/24bit、48k/96kHz
●Dolby Digital AC-3
●MPEGオーディオ(オプション)
●DTS(オプション)
の計4種類があります。
この中でも注目すべきなのが、非圧縮のリニアPCMです。上の表記だとやや分かりにくいかもしれませんが、最低で16bit/48kHz、最高で24bit/96kHzまで対応しているのです。そう、この24bit/96kHzとは完全に非圧縮のリニアPCMですから、CDの16bit/44.1kHzと比較して、圧倒的に高品質といえるでしょう。
現在、DAWソフトでは24bit/96kHz対応が一般的であり、オーディオインターフェイスも24bit/96kHzに対応しているので、このフォーマットでレコーディングしている人は少なくないでしょう。でも、最終的にCDにするとなると、せっかくの24bit/96kHzのクオリティーを16bit/44.1kHzに落とさなくてはならず、音質的には大きく劣化してしまいます。
最近は、DAWソフトにApogee UV-22やPow-rなどディザーと言われる機能が用意されていて、これらを使うことで、かなりキレイに16bit/44.1kHzに落とすことができるようになっています。とはいえ、これらは、あくまでも16bit/44.1kHzに変換する際に生じる問題を極力減らすだけのものでしかないので、音質劣化がなくなるわけでは決してありません。
<<前へ | 1/2/3/4 | 次へ>> |