STORMやMoog Modular Vを開発してきたフランスのArturia(アートリア)社が、また新たなソフトをリリースしました。今回登場したのは、YAMAHAの往年の名機と呼ばれるアナログのシンセサイザCS-80のソフトシンセです。まだ、私自身、実物を触ったわけではないのですが、ニュースが入ってきたので、今回は製品概要のみ、簡単に紹介してみましょう。
今回発売になったのはCS-80Vという製品。CS-80のバーチャル版ということなのでしょうか。ちょうど、Moog Modular Vと近いネーミング方法になっていますが、YAMAHAのCS-80を忠実に再現したソフトシンセです。
CS-80についてご存知ない方のために、簡単に紹介すると、これはYAMAHAが1977年に128万円という価格で発売したポリフォニックシンセで、当時はまだ極めてポリフォニックシンセが珍しい時代でした。このCS-80、ヴァンゲリス、スティービー・ワンダー、ピーター・ガブリエル、エディー・ジョブソン、といった数々のアーティストが使ったことから、音楽業界では世界的に有名になったシンセです。
そのCS-80Vは、マニアックで有名なあのArturiaがMoog Modular Vと同様、TAE(True Analog Emulation)技術を使ってCS-80のオリジナル・サウンドを完全に復活させたのです。CS-80Vは、オリジナルのCS-80の持つ機能を再現するだけでなく、マルチ・モード、モジュレーション・マトリックスといった機能も付加されています。
動作環境は非常に幅広く、Windowsは98/Me/2000/XPで動作するほか、MacもMac OS 9、Mac OS Xで動作し、スタンドアロンとして動作するほか(OS9では動作しない)VSTやDXi、MAS、AudioUnits、RTAS、HTDMなどとりあえずどんな環境でも動作するようになっています。
国内では、やはりアイデックス音楽総研が扱い、価格はオープン価格(市場予想価格\29,800)、11月中旬の発売予定となっています。主な特長は次のページの通りです。
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