DTM・デジタルレコーディング/DTM基礎知識

【シリーズ テクニカル用語徹底解説】その3 VSTプラグインって何?(3ページ目)

DTM関連のソフトにおいて必ずといっていいほど登場してくるVSTというキーワード。これはいったい何なのでしょうか? VSTプラグインについて、わかりやすく紹介します。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

VSTプラグインとともに存在するもうひとつがVSTインストゥルメントです。これもやはりプラグイン型のソフトですが、VSTプラグインがエフェクトであるのに対し、こちらはソフトシンセです。つまり、これがあれば外部にMIDI音源モジュールがなくてもMIDIデータを演奏することができ、かつ演奏した音はオーディオデータとして扱うことが可能になるというものです。

 考え方はVSTプラグインと同様であり、これをインストールすればさまざまなソフト上で利用することができ、またWindows版とMacintosh版という考え方も同様です。

 現在このVSTインストゥルメントのほうも、パッケージソフト、シェアウェア、フリーウェアなどが数多くあり、非常に注目を集めている分野です。アナログシンセサイザをエミュレーションするものもあれば、サンプラーもあります。またギター専用の音源もあれば、ピアノ専用の音源もあるなど、本当にさまざまなものが存在しています。中にはレトロシンセとして著名なProphet-5やDX-7、MOOG-IIIを完全にエミュレーションするソフトが存在するなど、シンセマニアにとってはたまらない面白さも秘めています。


  使い方としては、MIDIトラックを再生し、このVSTインストゥルメントを鳴らすというほかに、外部のMIDIキーボードなどを弾いた情報をそのままリアルタイムに読み込ませて演奏させることも可能です。こうすれば、まさにコンピュータは完全な楽器となるわけです。

 どう使うかはユーザー次第。もちろんVSTプラグインとセットで利用することも可能となっています。なお、Windowsにおいては、VSTとはまったく別のアーキテクチャで同じような仕組みを実現しているものおがあります。VSTに対抗するのがDirectXプラグイン、VSTインストゥルメントに対応するのがDXiというものです。

 ここでは詳細は割愛しますが、こうした規格も存在するということは覚えておいていいと思います。
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