もうひとつのproject5とReasonの違いは、project5に組み込まれているソフトシンセがDXi対応のものである、ということ。Reasonは扱えるソフトシンセはReason独自が持っているものでしたが、project5は5つのソフトシンセだけでなく、プラグインで増やしていくことが可能なわけです。反対に、ここに組み込まれている5つもDXiであることから、もしSONARとproject5が一緒にインストールされた環境であれば、SONARから各ソフトシンセに個別にアクセスして使うことができるわけです。
このプラグインという面で、project5は従来のCakewalk製品とは異なる新しい面が出てきています。そう、DXiだけでなくVSTインストゥルメントにも対応したのです。さらに、project5はエフェクト機能も持っており、これもプラグイン型であり従来どおりDirectXが扱えるほか、VSTプラグインまで使えるようになっているのです。
実は、project5の発表とほぼ同時に海外ではSONAR 2.2という新しいバージョンが発表されています。国内においても間もなくそのアップデータがリリースされるとのことですが、このバージョンによってついにSONARもASIO 2.0に対応するようになったんです。そして、もちろんproject5もASIO 2.0に対応。したがって、これまで頑なにVSTやVSTi、ASIOといったSteinbergのプラットフォームに乗るのを避け、DirectX、DXi、WDMというマイクロソフト系の技術にこだわってきたCakewalkがついにSteinbergの世界に歩み寄ってきたといえます。
さて、一番気にある5つのソフトシンセとは一体どんなものなのでしょうか。それぞれ
PSYN …… Virtual Analog Synth
DS864 …… Digital Sampler
VELOCITY …… Drum Sampler
nPulse …… Drum Synthsizer
Cyclone DXi …… Groove Sampler
という名前になっています。この名前からもある程度想像できると思いますが、それぞれについて、ごく簡単に紹介しましょう。まずPSYNは画面を見ても分かるとおりのアナログシンセです。4つのオシレーターを装備し、強力なフィルター、6つのパラメーターを持ったフィルターを装備したというもの。もちろん、モノから最高64音までのポリでの発音が可能となっています。