DTM・デジタルレコーディング/デジタルレコーディング基礎知識

【エフェクトの基礎知識】その2 リバーブとコーラス

第2回目の今回は、DTMで用いるもっとも代表的なエフェクトとしてリバーブとコーラスをピックアップし、これらがどんな効果をもち、どのように使うのかを紹介したいと思います。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■空間的広がりを表現するリバーブ

 これから各エフェクトがどんなものかを紹介していこうと思いますが、その1でとりあげたエフェクトすべてについて、ひとつずつすべて解説していくとやはりきりがありません。そこで代表的なもの、そしてDTMユーザーがよく使うエフェクトに絞って見ていくことにします。
 まずは、エフェクトの代表ともいえるもので、みなさんもほとんどの方が触れたことのあるリバーブについてです。
 リバーブというと、ちょっと専門用語的に聞こえますが、実はこれこそがカラオケの世界でいうエコーのことなのです。つまり残響音を与えるエフェクトを意味しています。
 ただエフェクトの世界でエコーというと、実はリバーブとはちょっと違う意味になってしまうので、注意が必要です。これについては次回のディレイのところで触れることにしましょう。
 では、リバーブがどのような仕組みになっているかというと、原音に対してさまざまな遅延時間(=ディレイタイム)を持った多数の反射音を合成することで、風呂場的な余韻効果を得るというもの。これが風呂場なのか、ホールなのかといった会場の大きさによって設定はいろいろと異なってきます。この設定を楽にするため、デジタルリバーブでは一般に
   ROOMリバーブ
   HALLリバーブ
   PLATEリバーブ

というような設定が予め用意されているので、まずは用途に応じてこのタイプを選んでおくといいでしょう。
 そのほかの設定としては、まず
   リバーブタイム
というものがあります。これは残響時間をどれくらいにするか、というものです。つまり、「アッ」という音に対し「アーー」という残響時間がどれだけになるかです。下手に大きくすると、ただうるさいだけになってしまうので、いろいろ調整してみるといいでしょう。
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