DTM・デジタルレコーディング/DTM基礎知識

【シリーズDTMの基礎知識 6】 いろいろあるMIDIの入力方法(4ページ目)

MIDIシーケンサのデータ入力はどのようにして行うのでしょうか? ソフトにより違いはあるものの大きく5種類があり、これを使い分けることで効率のいい入力、エディットが可能になります。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■マウスで音符を貼り付けていく譜面入力

 リアルタイムレコーディングもステップレコーディングも外部のMIDI楽器からの入力を前提となっていますが、もちろん楽器などいっさい使わずにデータを入力していくことも可能です。
 その代表的なもので、かつ親しみやすいのが
   譜面入力
でしょう。
 これは画面の五線譜を表示させ、ここに音符を貼り付けていくという方法です。音符を選び入力していくのですが、この際、付点音符や3連符にすることもできます。 ソフトによってはこの譜面入力の画面においてペダル記号や強弱記号を入力させたり、歌詞なども入力することができます。ただし、これらの記号は譜面表示だけで実際MIDIデータとして反映されないソフトもあります。歌詞はもちろん表示だけですが。
 譜面は苦手、なんていう人もいると思いますが、考えようによっては、譜面がまったく読めない人でも入力できるのがこの方法だともいえます。つまり、譜面の意味はわからなくても、手元にある譜面と同じように入力するだけで、それを演奏できるのですから、本当の音楽初心者に向いた方法といえるでしょう。
 なお、ソフトによっては、譜面入力は簡易的なものでしかないものの、譜面作成というものに重点を置いた、ある意味、演奏ではなく楽譜ワープロ的なものがあります。後者のものとしては
   Finale
   ScoreGrapher
といったものがそれにあたります。

■数値で微妙なニュアンスを調整していく

 では、もっとコマかなニュアンスを表現するためには、どうすればいいのでしょうか?
 それはイベントリストというものを使うことで実現できます。シーケンスソフトによってはリストウィンドウといったり数値入力といったりすることがありますが、要は音符の情報をすべて数値で表したものです。
 ここには音が鳴る時間(何小節目の何拍目の何Tick目か)や鳴る音程、そして強さ(ベロシティー)、音の長さなどが表示されており、それを自由に入力したり、変更することが可能です。したがってゼロからここで音符を入力していくことも可能ですが、さすがに非常に面倒なので、通常はリアルタイムレコーディングやステップレコーディングまた譜面入力などしたデータを細かくいじっていく際に利用します。
 具体的には音符データをいじるほかにも、プログラムチェンジやコントロールチェンジなど各種MIDI情報を入力することもできます。
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