DTM・デジタルレコーディング/DTM基礎知識

【シリーズDTMの基礎知識 1】 MIDIっていったい何なの?(2ページ目)

DTMにおいて、まず基本になるのがMIDI(ミディ)。これからDTMをはじめてみたいと思っている人で、MIDIという言葉を聞いたことはあっても、きちんと知っている人は少ないようです。またすでにDTM機材を持っている人でもMIDIの意味をきちんと理解できていない人も多いようなので、改めてMIDIについて紹介してみたいと思います。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

【2】MIDIは一方通行

では、この状態で楽器Bを弾いたらどうなるか。この場合、楽器Bは鳴っても楽器Aは反応しません。なぜなら、MIDIは一方通行だからです。先ほどのMIDI端子の写真を見てもわかるように、MIDI端子にはMIDI IN、MIDI OUTというものがあり、楽器Aと楽器Bの例では、楽器AのMIDI OUTと楽器BのMIDI INが接続されていたのです。

もし、この接続に加えて、楽器BのMIDI OUTを楽器AのMIDI INに接続すれば、双方通行になり、どちらの楽器を演奏しても、もう片方が鳴るようになるのです。

初心者がよく間違えるのはこの接続です。MIDI IN同士、MIDI OUT同士をつなげてしまう間違いですが、当然これではお互いのやりとりはできず、結果としてどちらを演奏してももう片方はなりません。ただし、これで機械が破損するといったことはありませんので、極度に不安を感じる必要はありません。

【3】MIDI THRUで直列接続

ところで、先ほどの写真を見ると、MIDI IN、MIDI OUTの端子に加えて、MIDI THRUという端子があったのに気づくでしょう。この端子はもっているものと、そうでないものがありますが、これは何をするためのものなのでしょうか?

まずは図を見てみてください。ここでは楽器BのMIDI THRUが楽器CのMIDI INに接続されています。実はTHRUというのはThroughの略で、MIDI INから入ってきた信号の通り抜けを意味しています。実際に試してみるとわかりますが、この場合楽器Aを演奏すると楽器Bとともに楽器Cも同時に鳴るのです。

ちなみに楽器Bを演奏しても楽器Cは鳴らないので、MIDI OUTとMIDI THRUの違いが分かるでしょう。
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