【2】MIDIは一方通行
では、この状態で楽器Bを弾いたらどうなるか。この場合、楽器Bは鳴っても楽器Aは反応しません。なぜなら、MIDIは一方通行だからです。先ほどのMIDI端子の写真を見てもわかるように、MIDI端子にはMIDI IN、MIDI OUTというものがあり、楽器Aと楽器Bの例では、楽器AのMIDI OUTと楽器BのMIDI INが接続されていたのです。
もし、この接続に加えて、楽器BのMIDI OUTを楽器AのMIDI INに接続すれば、双方通行になり、どちらの楽器を演奏しても、もう片方が鳴るようになるのです。
初心者がよく間違えるのはこの接続です。MIDI IN同士、MIDI OUT同士をつなげてしまう間違いですが、当然これではお互いのやりとりはできず、結果としてどちらを演奏してももう片方はなりません。ただし、これで機械が破損するといったことはありませんので、極度に不安を感じる必要はありません。
【3】MIDI THRUで直列接続
ところで、先ほどの写真を見ると、MIDI IN、MIDI OUTの端子に加えて、MIDI THRUという端子があったのに気づくでしょう。この端子はもっているものと、そうでないものがありますが、これは何をするためのものなのでしょうか?
まずは図を見てみてください。ここでは楽器BのMIDI THRUが楽器CのMIDI INに接続されています。実はTHRUというのはThroughの略で、MIDI INから入ってきた信号の通り抜けを意味しています。実際に試してみるとわかりますが、この場合楽器Aを演奏すると楽器Bとともに楽器Cも同時に鳴るのです。
ちなみに楽器Bを演奏しても楽器Cは鳴らないので、MIDI OUTとMIDI THRUの違いが分かるでしょう。
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