以前、国立劇場の歌舞伎俳優養成の主任講師としてのお立場について、又五郎さんにインタビューさせていただいたことがあります。
すでに少しお耳が遠くなっておられましたが、こちらの質問に丁寧に、とても明るい口調で優しく答えてくださったことが忘れられません。
子役で活躍されていた時代や、海外公演でのご尽力についてのお話を、懐かしそうに話されていたときの表情が浮かんできます。
ご自身は歌舞伎の脇役として人間国宝に認定されましたが、歌舞伎を支える脇役が少なくなっていること、脇役の存在がどれだけ大事なものかということを、熱っぽく語ってくださったことを思い出します。
ご冥福をお祈りいたします。
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