歌舞伎/歌舞伎関連情報

原作に忠実な『息子』に挑戦 その2(3ページ目)

今回の演目は小山内薫の「息子」と新版「応挙の幽霊」。どちらも近代の歌舞伎劇だが、現代の視点や原作に注目し、新しく演出・脚色されるという。

執筆者:五十川 晶子


最後に、今回出演の役者それぞれの抱負を。

片岡松之助 「『息子』の父役です。難しい役。息子だと初めから知っているのか、最後に知るか。今のところ最後に気づくのかなと思っているが、まだ悩んでいます。これをどうするかによって、金次郎も捕吏も代わってくるので」

確かに対話で間のとりかたを一つ間違えると、息子と気づいているのかいないのかというこの芝居の眼目と、役の輪郭がぼやけ、統一感のないドラマになってしまう。難しい役どころだ。

片岡松三郎 「金次郎は難しい。もしかして父は許してくれているのでは?という歯がゆい気持ち、強がった気持ちを出したい」

市川瀧之「『応挙の幽霊』の若旦那の松五郎役はやりとりが楽しくて。良いものができればいいなと思っています」

片岡松之助、市川瀧之、片岡松三郎が『息子』の間の難しさを語る。
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