主演のヤマトタケルと、その相棒となるタケヒコの二役を、昼夜替わりで右近と段治郎が勤めるダブルキャスト。当然ならがら脚本・演出は同じ内容となる。
市川段治郎は澤瀉屋一門の中でも最近めきめきと頭角を表している若手の立役だ。2004年、猿之助に代わり市川段治郎が『新・三国志3』において主役を勤めたのが記憶に新しい。また7月、12月に歌舞伎座で、坂東玉三郎の相手として大抜擢され、鶴屋南北『桜姫東文章』の釣鐘権助などを勤めた。
そして再びホームグラウンドともいえるスーパー歌舞伎の主演を担う段治郎は、
「いまだに師匠と右近さんのタケルが頭から離れなくて、悪戦苦闘してます。なんとか自分にしか出来ないタケルを作っていこうと思います」と苦笑気味に語る。
がっちりと握手する二人。 |