「飯島愛」を検索サイトで検索するとアダルトビデオからの切り口のWEBサイトが圧倒的多数で表示される。WEBの世界では、まだまだ過去の「飯島愛」が圧倒的であることわかる。しかしながら、ここ最近に彼女を知った人達の中には、彼女の過去の経歴を全く知らなかった人も多数いたのではなかろうか。

彼女の芸能界デビューの契機は「アダルトビデオ出演」からである。現在の飯島愛はレギュラー番組を数本抱え、バラエティ番組には欠かせないタレントのポジションを獲得している。だが、ここ数年にわたって過去のイメージは全くブラウン管からは伝わってこなかった。

それだけに今回の自伝『PLATONIC SEX』(小学館1300円)は、若い世代を中心に大きい衝撃を与えることになったのだと思う。国内ではすでに85万部を突破し、台湾、香港、で翻訳本の発売。韓国での翻訳も予定されている。日本のTV番組が浸透しているアジア諸国でも大反響で100万部を超えるのも時間の問題だ。

書評などが充実しているオンライン書店「amazon.co.jp」などで読者達からの書評などを見てみると、さまざまな意見が掲載されている。テレビで活躍する彼女と本の内容とのギャップに対する驚き、事実を隠さずに公開した勇気を称えるものが多い。

反面、女子高生などのバイブルになって「アウトローのすすめ」的な本になることへの危惧などもあった。本書は、大きな文字、わかりやすい表現という特徴もあり、若年層を意識した作りとなっている。

芸能人の中には、その華やかなイメージとはかけ離れた壮絶な人生を背負っていることが多々ある。飯島愛の場合、20代という比較的若い年齢での「自伝」のため現代の世相をも反映している。古い時代の「修羅場自伝」ではなく若い世代には身近に感じられる現代の「自伝」になっているのだ。

14歳での家出、同棲、レイプ未遂、ホステス・AV時代と彼女の少女期が赤裸々に描かれている。塾や習い事に勤しむ、全く普通の家庭の普通の中学生であるのに、ちょっとしたボタンの掛け違いによって、大きな冒険をする羽目になる危険性も伝わってくる。「お金」と「愛」だけを求める危険で、遠回りな冒険だ。