運がなくてもあきらめない
クールなアクションが光る。『ダイ・ハード4.0』(C)2007TWENTIETH CENTURY FOX |
ジョン・マクレーンの唯一無二の武器は、「あきらめない心」だと思います。知力を尽くし、自分の生身の身体を投げ出しながら、食らいつくように敵に歯向かっていきます。
運より何よりも、いったん覚悟を決めたら、あきらめないところが、結果として何に対しても、一番力を発揮できることではないでしょうか? ジョン・マクレーンが映画のキャラクターとして、最も「男らしい男」と呼ばれる一人なのも、その点が評価されていると思います。
私たちの普段の生活で、ジョン以上に運の悪いことは起こるとは思えないし、ジョン以上に強力な敵と立ち向かうこともないと思います。ジョンのようにとは言わないまでも、ほんの少しでも、「あきらめない心」を持てたら、運は反転し、上昇気流に変わるのではないでしょうか?
やれることは全部やる
ハッカー少年を演じるジャスティン・ロング。『ダイ・ハード4.0』(C)2007TWENTIETH CENTURY FOX |
今すぐ行動しないと、手遅れになってしまうことがあまりにも多いのです。いちいちためらっていたら、手のほどこしようのない事態になってしまいます。
行動力だけでなく、勢いを持ち続けるところも見習いたいところ。立ち止まると、勢いが弱まり、負けてしまうことをよく心得ているのです。立ち止まらずに進み続けるしかありません。
そういうところは刑事としての職人気質を思わせます。プロとしての誇り、ベテランとしての経験をフルに生かして、自分のできることを全部やる姿勢です。
グチはこぼすけど、目の前の仕事を淡々とこなす
スーパーヒーローではないのに、スーパーヒーロー並みの仕事力を期待されているジョン・マクレーンは、人間ですから、怪我もすれば、文句もこぼします。痛みにこらえきれない時もありますが、それを乗り越える方法を知っているところが強みです。それは、目の前の仕事に全力投球すること。仕事に全力投球していれば、余計なことに振り回されたり、悩まされたりすることはありません。普通の人間として家庭生活は失敗し、娘にも反発され、悩みが尽きることはありません。仕事上にしたって、「なんで俺が」ということまでやらなくてはならない不満もあります。
でも、いったん目の前に解決しなければならない問題が発生したら、日々の不満や悩みを一切忘れ、仕事にのめり込むのです。
次ページでは、さらに『ダイ・ハード』シリーズのジョン・マクレーンの成功行動原則です。