いま“散歩番組”が面白い!(2ページ目)

ちい散歩 地井さんの絵手紙〈第2集〉 ※さんぽする。絵をえがく。またあるく。下町散歩の醍醐味を絵筆で紹介。好評「ちい散歩」の絵手紙集、第2弾です。

その後、特番、レギュラーを含め数多く作られてきた散歩番組の中で、いま代表的存在と言えるのが「ちい散歩」(テレビ朝日系)では。放送スタートは2006年と比較的新しいものの、地井武男の親しみやすいパーソナリティが、路地散歩という番組コンセプトとマッチして、人気番組へと成長していきました。

平日午前中の放送ながら、他番組の中でパロディ化されることが異様に多いのも人気の証拠では。その意味ではタイトルのネーミングも絶妙だったことに気付かされます。

このモヤモヤする気持ちはなに？

「ぶらり途中下車」や「ちい散歩」が散歩番組の王道とすれば、毎回わき道的な散歩を繰り広げているのが「モヤモヤさまぁ～ず2」(テレビ東京系)。王道番組ではあまり訪れない地味な街(番組ではもやってると呼ばれます)をぶらぶらと歩くという、説明だけではほとんど面白さの伝わらない番組です(笑)。

そもそも「モヤモヤ」とは何を指しているのか、今ひとつハッキリ説明できないところがもどかしい。ただ、見てもらえばすぐ納得できる筈。何とも言えない魅力がてんこ盛りなのですよ。加えて、さまぁ～ずと一緒に歩く大江麻理子アナウンサーのノホホンとした佇まいも魅力の一つになってます。

ここまで民放の番組を紹介してきましたが、NHKでも「新日本紀行」「小さな旅」をはじめ、リポーターが町や村を訪ねる番組を制作してきました。ただ、どれも興味深い内容であっても、散歩的な軽やかさに多少欠ける点があったのは確かでしょう。

NHKならではの散歩番組がここに…