対極的な2つのプログラム
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| 世界ふれあい街歩き BOX 4 (DVD) ※実際に歩いて撮影した世界各国にある都市の街並みや観光名所の映像をDVD化。まるでその街を散歩しているような気分にさせてくれます。 |
一本は、知る人ぞ知る隠れた人気散歩番組「世界ふれあい街歩き」。冒頭では、近所を歩き回るのが散歩番組と言いましたが、これは例外的に、海外の街並みをぶらぶらと歩くだけの散歩番組なんです。
リポーターは置かず、ナレーションが入るのみでカメラは街並みを散策します。カメラは1台のみ(たぶん)で、当然カットがあまり変わらないため、実際に海外の街を散歩しているように思えます。
雰囲気としては「ちい散歩」や「モヤさま」にも似たものがあるのですが、そこにNHKならではの緻密な下準備や技術の粋が込められ、何気なく見せるために地道な努力を積み重ねた散歩番組なんです。この4月からは枠移動で、毎週金曜の午後10時45分スタートとなり、もっと多くの人にこの番組の独特の面白さを味わってもらえそうです。
NHK版「タモリ倶楽部」という声も
今から2、3年前に「世界ふれあい街歩き」を見たタモリが「あんな前衛的な番組はない」と激賞していたことがありました。それがきっかけになったのかどうかは知りませんが、満を持してといった感じで、タモリがNHKで作った散歩番組が、昨年12月にオンエアされた「ブラタモリ」でした。こちらは、スタート地点こそかなり詳細に調べ上げられていたものの、そこからのコースはタモリの趣味嗜好に沿って、その場で決められた(ように見えた)。にもかかわらず「現代の街中に歴史の名残を見る」というテーマに貫かれていました。
アドリブでこれだけクオリティの高い番組を作ったタモリが凄いのか、視聴者に気付かれない演出で自然な流れを作り出したNHKスタッフが凄いのか。どちらにしても、第2弾、第3弾、そしてゆくゆくはレギュラー番組化を、多くの視聴者が望んでいるの間違いないでしょう。
これだけ個性の強い番組が作れる「散歩番組」。これからもまた違った切り口で、我々を楽しませてくれる新しいプログラムを期待したいですね。
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