温泉/甲信越の温泉

渋温泉(2ページ目)

渋温泉は長野市からも近く、隣接する9つの温泉地を合わせ、湯田中渋温泉郷を形成している温泉地。伝統的な温泉街の風情が楽しめ、買い物や食事も楽く、宿泊者は共同湯巡りも楽しめる。理想的な温泉地を絵に描いたような、大変に貴重な存在です。山ノ内町の渋温泉を紹介します。

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド

渋温泉の旅館

渋温泉を代表する老舗旅館 金具屋の外観

渋温泉を代表する老舗旅館 金具屋の外観

渋温泉を代表する老舗旅館は「歴史の宿 金具屋」。その昔、鍛冶屋さんだったのが、災害時に掘り返したところ、温泉が湧き出たので、旅館を始めたのが名前の由来とのこと。

有形文化財に登録された建築は、今では法律的に禁止されている木造四階建ての貴重な建築で、外観はもちろん、その内装は素晴らしいの一言。階段や廊下などのパブリックスペースを歩くだけで、宿の魅力に引き込まれてしまいます。

気軽に泊まれる料金の宿で、お湯が良かったのが「貸切露天の宿 大丸屋」。ささ濁りの湯からは鉄分はもちろん、硫黄分も感じる名湯です。貸切露天の宿と名乗る通り、玄関前に貸切露天があり、この名湯を存分に堪能できます。

「御宿 多喜本」も、お湯が良いので、根強いファンが多い宿。硫黄を感じる湯をはじめ、三種類の源泉につかることができます。日本には共同湯より宿の湯が良い温泉地がいくつかありますが、渋温泉もその一つ。泊まってこそ、本当の良さが分かるのです。

渋温泉では特に平日は、多くの宿で素泊まりができます。土産物屋だけでなく、飲食店も酒屋もあり、素泊まりでも楽しめる、いやむしろ、素泊まりでこそ、渋温泉の奥深さが分かるように思います。宿で「まったり」していては、渋では損。温泉街を積極的に体験しましょう。

渋温泉の入浴施設

渋温泉を代表する共同浴場「大湯」

渋温泉を代表する共同浴場「大湯」

渋温泉では、9つある共同湯巡りが名物。単に巡るだけでなく、専用の日本手拭いを購入すれば、スタンプラリーをしながら楽しく巡れます。なお共同湯は施錠されており、宿泊者専用。宿泊施設で鍵を借りて入浴します。

宿泊せずに利用できる施設としては、「石の湯」や「信玄かま風呂」がありますし、多くの宿で日帰り入浴を受付ています。

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