宝塚ファン/宝塚歌劇団 トップスターの変遷

月組トップスター・瀬奈じゅん―退団(3ページ目)

2009年12月27日―月組トップスター・瀬奈じゅんが『ラスト プレイ』-祈りのように-『Heat on Beat!』千秋楽にて宝塚歌劇団を卒業しました。人気、実力とも今の宝塚を代表するトップスターでした。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

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バウ『冬物語』では二番手の藤川伊左衛門を、『ルートヴィヒII世』ではナイーブな青年、オットーを熱演。そして『マノン』ロドリゴでバウ初主演を果たします。

気づけば三番手となり、その期間も短くすぐに二番手に。トップ・春野寿美礼さんと共に「おさあさコンビ」と呼ばれ、実力も人気も不動のものとします。

特別公演『風と共に去りぬ』では初の女役、スカーレット・オハラを、『エリザベート』では暗殺者ルイジ・ルキーニと、様々な役を与えられてゆきます。『琥珀色の雨にぬれて』代役でのルイ、『天使の季節』のアッサーラも懐かしい…

2005年月組に組替え。『Ernest in Love』で月組トップスターに。相手役は、バウ初主演の際の相手役、彩乃かなみさん。

大人の色気が匂う『ダル・レークの恋』のラッチマン、明るく爽やかな『ME AND MY GIRL』のビル、哀愁漂う『グレート・ギャツビー』のギャツビー、気品溢れる『夢の浮橋』の匂宮など当り役もたくさん。

スタイリッシュかつ骨太な役者。
マタドールの衣装ほかどんな衣装も着こなす、美しくしなやかで熱いショースター。


瀬奈じゅんさんほど、広い経験をした人はいないでしょう。

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(C)宝塚クリエイティブアーツ

『風と共に去りぬ』のスカーレット・オハラ役をはじめ、特別出演した『飛鳥夕映え』での2役。
そして『エリザベート』でのルキーニ、エリザベート、トートの3役制覇。中でも、エリザベート役と発表となった時は、物議をかもし出しました。

次期トップと決まっている男役に娘役をさせるなんて…? あんなに高いキーの歌を男役に歌わすなんて…? オスカルやスカーレットとはわけが違う…。
しかし、そんな不安をよそに、堂々と期待に応えたエリザベートでした。

その経験が活かされたのでしょう。後のトート役の素晴らしかったこと! 音たった1つもはずさない完璧な歌。なめらかな動き。見ていて鳥肌の立つほど鋭く冷たく、孤高の帝王を見事に表現しました。

また彩乃かなみさん退団後「相手役不在」という異例のトップでもありました。

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