宝塚ファン/宝塚歌劇入門編

多くのスターを育てた「宝塚バウホール」(3ページ目)

宝塚大劇場の隣りにある宝塚バウホールは、今年開場30周年を迎えます。スターの登竜門的な存在であるこの劇場の公演形態、バウホールならではの魅力をご紹介しましょう。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

●番外編

さてこれは私がバウホール公演に出演して感じたことですが……
出演者の人数が少ないと、本公演とはまた違う人間関係(?)が生まれます。

本公演では組むことのできない上級生と芝居をしたり踊ったり、まだまだ声を掛けづらい上級生とお話しすることができたり。
上級生も色々なことを細かく指導して下さいました。

楽屋も小さく一つなので、誰かの話に全員で笑ったりと「みんな、いっしょ」的な和気藹々な雰囲気。
衣装部さんも一つなので、みんなで着せ合いっこ。

担当する演出家も若手の先生が多いので、何でも気軽に質問できたり。

稽古や舞台では多くのものを学べることができ、出演者同士の親密度も増し、バウホール公演で得たものは大きく残っています。


さて――開場30周年の今年のバウホール作品は、若手によるバウ・ワークショップが上演されます。それはどれも過去にバウホールで上演された魅力あふれる作品。

まず最初は、柿落としに上演された記念すべき『ホフマン物語』 が月組にて30年ぶりに上演。
その後も、花組『蒼いくちづけ』、星組『ANNA KARENINA』、雪組『凍てついた明日』、宙組『殉情』と続き、初演をご覧になったファンの方々には懐かしく、楽しみも増すことでしょうね。


多くの生徒やスタッフを育て、後のトップスターを誕生させるチャンスを作り出した宝塚バウホール。
これからも、個々の生徒の実力や魅力を引き出し、バウホールという空間ならではの素晴らしい作品や冒険を期待しています。


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