宝塚ファン/宝塚歌劇団 トップスターの変遷

宙組トップ・貴城けい、紫城るい―退団(2ページ目)

2007年2月12日――宙組トップスターコンビ・貴城けいさんと紫城るいさんが宝塚歌劇団を卒業しました。短い年月の中、華やかに美しく満開に咲いた素敵なトップコンビでした。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

雪組時代(2000年~2006年)

2001年 『猛き黄金の国』川田小一郎
  『アンナ・カレーニナ』アレクセイ・カレーニン
  『愛 燃える』王孫惟
2002年 『追憶のバルセロナ』ジャン・クリストフ
  『再会』マーク
2003年 『春麗の淡き光に』源頼光
  『アメリカン・パイ』グラン・パ
  『Romance de Paris』ムジャヒド・ナセル
2004年 『1914/愛』アポリネール(星組・特別出演)
  『飛鳥夕映え』軽皇子/中臣鎌足/蘇我石川麻呂
(月組・特別出演)
  『青い鳥を捜して』デニス
2005年 『睡れる月』式部卿宮
  『霧のミラノ』カールハインツ・ベルガー
  『DAYTIME HUSTLER』ローレンス・ブラウン
2006年 『ベルサイユのばら』オスカル(星組・特別出演)
  『ベルサイユのばら』アンドレ/ジェローデル


宙組時代(2006年~2007年)

2006年 『コパカバーナ』スティーヴン/トニー・フォルテ
  貴城けいコンサート『I have a dream』
  『維新回天・竜馬伝!』坂本竜馬



“貴城けい”を形容する言葉――
気品。ノーブル。エレガント。儚げ。爽やか。甘さ。華やか。色香。
伸びやかで力強い歌声。切れ長の美しい目。
白のプリンス。黒いアウトロー。


美しく端正なルックスに、芝居、歌、ダンスと三拍子揃った期待の新人として、下級生時代より注目されてきました。

『エリザベート』の新人公演では、ルドルフ役をオーディションで射止めます。
研6で『仮面のロマネスク』新人公演を初主演。新公主演は4度務めました。


そして、日本物の多かった雪組で育ち、洋物と日本物の両方こなせる男役として成長していきます。

バウホール公演初主演となった『ささら笹舟』では難解な3役に挑戦。
『浅茅が宿』りん弥は、ひたすら美しく妖しく。
ドイツ・ベルリン公演では“姫”“美女”といった妖艶な女役も披露。


苦悩の中に、大人の男の懐の大きさを見せた『アンナ・カレーニナ』のカレーニン。
人間の存在の意味を温かく教えてくれた『アメリカン・パイ』のグラン・パ。

どこか抜けたところのあるが憎めない可愛い奴、『Romance de Paris』のムジャヒド。
優しい優しい『青い鳥を捜して』のデニス。


特別出演した月組公演『飛鳥夕映え』では、同期生の瀬奈じゅんさん、大空祐飛さんと3名での役替り。貴城さんは3役を演じ、野心家で冷淡な中臣鎌足は鮮烈な印象を残しました。

『ベルサイユのばら』でもオスカル、アンドレ、ジェローデルの3役を演じました。
男装の麗人のオスカルと、気品高きジェローデルは、まさに貴城さんの十八番で言うまでもありませんが、とりわけアンドレの温かさ、男らしさ、包容力は秀逸でした。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます