宝塚ファン/宝塚歌劇の舞台とバックステージ

スタッフの稽古期間中―振付家編(3ページ目)

群舞、デュエット、ソロ etc……。洋物でも日本物でも「振付」にかける稽古時間はとても多いです。宝塚の魅力であるダンス場面は、どのように作られてゆくのでしょうか…?

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

しかし、事前に振りを考えていても、稽古場で生徒に踊らせてみて、それが変更になるのは当たり前。
こんなリフトをさせようと思っていても、実際踊らせてみたら別のリフトの方がよかったり。この何小節、6名で踊らせようと思っていても、8名に変えてみたり。
結局は、現場で処理ということです。


もう一つの現場での処理は……舞台稽古。
大道具が入り、衣装を着て踊ると、それまでにどんなに打ち合わせをし、それを考慮して振付した振りも、踊れない場合がごくたまにあります。

平場の稽古場では難なくこなしていた振りも、八百屋舞台でだと踊るのがツライ……とか、リフトをしたら、男役と娘役の衣装の飾りが絡まりその先が踊れない……とか。
こうゆう場合は、舞台稽古その場で振りを変更したりします。

また、衣装の使い方……男役の帽子やステッキの持ち方、娘役のドレスの裾のさばき方などを舞台稽古で教えるのも、振付の先生の役目。
日本物に至っては、衣装の使い方はもちろん、小道具の扱い方~所作に至るまで教えます。

そして、舞台稽古でのダメ出しを終え、初日を迎えます。

“依頼された場面の振付をする”だけでは終わらない振付家。演出家と同等の役割を持っていると言えるでしょうね。



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