それからこんな時も。
舞踏会の場面で淑女が大勢います。淑女たちは色やデザインの違うドレスを着ています。本役Aさんはピンクのドレスを着てます。
本役Aさんのポジションをする新公Aさん、彼女が必ずしもそのピンクのドレスを着なくてはならないか……? もう、おわかりですね。
とりかえっこしてもお客さんが変に思わず、舞台が成立するのであれば、この方法を取ることが度々あります。どう、とりかえっこするかは、生徒間で決めてしまいます。(これにはちょっとした問題も生じるのですが、それはまたメルマガで。)
他に、お直しを少なくするためにどんな方法があるか……。私もよく使った手……新公までに痩せる……。
こんな風に、少しでもお直しを少なくするために色々と工夫しますが、これは“衣装部さんの手を煩わせたくはない”という思いからだけではありません。本役さんに対する思いもあるのです。
いくら衣装は劇団の物で、本役さん個人の物ではないと知っていても、本役さんが大切に毎日着ている衣装ですから。それに手を加えるというのは、下級生としてもつらいわけです。
衣装合わせの報告&お礼のご挨拶の時に「お直しナシで着させていただきます!」……そう言える時が……実はうれしかったりするんです。
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