宝塚ファン/宝塚歌劇を楽しむ

愛称はこんな風にして付けます

芸名と並んでファンの方々に親しまれるタカラジェンヌたちのニックネーム=愛称。この愛称を決めるのにもちょっとしたツボがあったりして。たかが愛称、されど愛称。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

タカラジェンヌにはみんな愛称があります。ファンの方々は生徒のことを芸名で呼ぶより、愛称で呼ぶことの方が多いでしょう。生徒全員のプロフィールが掲載されている「宝塚おとめ」にも書かれ、いわば、大々的に発表されるといったシロモノ。

だいたい愛称を付けるなんて時、人はそんなに悩みませんっ。BUT! 親や友達に呼ばれるだけではないタカラジェンヌの愛称。だから付けるのにもちょっと悩んでしまったり。

……うん? 愛称は普通、周りが付けてくれるようなモノ。なのに自分で考えて付けなければならない? あえて考えて付けなければならないタカラジェンヌたちの愛称の深い謎。踏み込みましょうか?


まず、宝塚音楽学校時代に、それぞれ色んな愛称で同期生から呼ばれます。名前そのままだったり、略したり。その人の雰囲気やクセだったり。または後世に受け継がれるほどのハプニング~から生まれるとか。それらはとっても親しみがあり、イトオシイもの。そう、普通の女の子の愛称といっしょ。

そして、やがて歌劇団に入団する際、愛称をコレ!と決めなければなりません。雑誌などに掲載しますから。この時、音楽学校時代の愛称をそのまま使える人ももちろんいます。ところが、こーゆう愛称だったとしたら、それはちょっとマズイ。では「山本幸子」という本名の生徒の愛称が、こんなだった……と仮定してみましょう。


ケースその1 “やまもっちゃん”

“やまもっちゃん”……何てわかりやすくて素晴らしい愛称! 親御さんもうれしいことでしょう。しかし“やまもっちゃん”はちょっとねぇ。ナゼなら、タカラジェンヌは本名と年齢を公表してはいけない決まりがあるのです。“やまもっちゃん”と聞けば、たいがいの人は「苗字は山本」と想像できちゃいます。もちろん本名が山本ではなければいいわけですが。
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