宝塚の「緑の袴」
宝塚の「緑の袴」
これに出席するタカラジェンヌ――宝塚歌劇団生徒たちは、黒の紋付の着物に宝塚のシンボルでもある緑の袴を付けて出席します。
拝賀式とは、学校でいうところの始業式のようなもの。関係者が集まる中、年頭のご挨拶に始まって、今年の抱負などを理事長がお話になる。
生徒は……? 背筋をピンと伸ばして座り、聞いているという感じかな? ♪宝塚歌劇団団歌♪を歌ったりします。
お正月行事の拝賀式に出席するのは?
出席は意外に、全員強制ではありません。まず東京宝塚劇場での公演に出演する組は拝賀式への出席は難しいですね。初日は2日ですが、舞台稽古のためすでに上京しています。
元旦の舞台稽古はないものの、拝賀式に出席するためだけに宝塚に戻ることは、ちょっと危険。飛行機が飛ばなくて初日に間に合わない!なんてことになったらヤバイですし。
また故郷に帰省したり旅行に行っている生徒もいます。なんといってもお正月~! 普段忙しいタカラジェンヌたちも実家でお雑煮を食べながらぼーーーーっとしたいもんです。
予定もなく、実家が関西の生徒さんは出席率も高し。
本拠地・宝塚大劇場でのお正月公演に出演する生徒は出席可能。初日は元旦、つまり拝賀式に出席してから初日の舞台をつとめるわけ。
お正月公演組は結構大変?
このお正月公演組は結構大変。お正月モードに浸れません。拝賀式の最中でも「からみの挨拶は誰さんと誰さんに行って……」「あの場面の早替り、間に合うかなぁ…」と頭の中から舞台のことが離れず、落ち着いていられないのが本音。
拝賀式が終われば袴姿のまま楽屋に直行し、即、楽屋着に着替え、初日恒例のご挨拶廻りやら何やらかんやら。そして化粧をし、初日の幕が開くのです。
と……大変な人々もおりますが、黒紋付&袴を着るのはやはり気持ちイイもんです。背筋がびしーーっとする感じ。それが元旦なわけですから今年も一年、ふんばるぞー!という思いにさせてくれますね。そして他の組の生徒さんや同期生に会えるのも楽しみです。
この拝賀式、もちろん関係者しか出席できません。
でも“黒紋付&緑の袴姿のタカラジェンヌを見たい~”という方は、劇団に入っていく(または出てくる)瞬間をキャッチするのもよろしいんじゃなくて? ご贔屓の生徒さんに会えるかどうかは別として、また私服で劇団に入り中で着替えてしまう生徒さんもいますが、元旦からどっぷりタカラヅカも「こいつぁ春から延喜がいいわえ~」。
拝賀式の私の一番の楽しみ――それは帰る時に劇団からいただける紅白饅頭! やたら大きいんだ、これが! 白い方にこしあん、ピンクの方に粒あん……。おいしかったなぁ……。でもこれが一番の楽しみだったなんて。
【関連記事】