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江戸時代の歴史は「大奥でつくられる」2 大奥:お玉はダースベイダーに!(3ページ目)

『大奥 第一章』のその後は?大奥ものの元ネタは乙女小説!お玉は今後ダース・ベイダー化する…ほんとかよ?

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

次回作は『第二章 お玉の逆襲』?

フジテレビは『大奥』を四部作のシリーズにするといっています。昨年放送した菅野美穂主演の第一作『大奥』は十三代家定~十五代慶喜、第二作『大奥 第一章』は二代秀忠~三代家光の時代が舞台。

次回作はどの時代になるかを予想してみましょう。

前述の吉屋信子『徳川の夫人たち』の続編『続・徳川の夫人たち』の前半部主人公は綱吉の側室・右衛門佐。お万と同じく公家出身の麗人でドラマにしてもおもしろくなりそうなのですが、この時代を描くと問題になるのは綱吉の生母・お玉、のちの桂昌院です。

『大奥 第一章』ではお玉(星野真里)はお万をサポートするいい役だったけど、綱吉の生母・桂昌院になると彼女が戌年生まれのため綱吉が犬を大事にするようにと悪法「生類憐れみの令」つくるなど、柳沢吉保、高僧の隆光とセットになり悪い人キャラになってしまいイメージが変わってしまいます。

『大奥 第一章』のタイトル元ネタは『スターウォーズ エピソード1』だから「お玉/桂昌院は実はアナキン・スカイウォーカー/ダース・ベイダーだった!」というのもおもしろいかもしれません。(おふく/春日局もそうだったのかも)

ちなみに12月28日フジテレビ系放送、草なぎ剛主演の『徳川綱吉 犬と呼ばれた男』は綱吉をめずらしく「いい人。」として描くのだそうです。


大奥を代表するスキャンダル、絵島生島事件は二度描かれる?

これがダメなら次は七代将軍家継の時代。家継の生母・月光院と、家継を養子にした六代家宣の正室・天英院の対立。この二人の戦いが、月光院派の年寄・絵島を天英院派が攻撃した大奥史上最大のスキャンダル、絵島生島事件につながります。

ただこの場合の問題は絵島生島事件、第一作の『大奥』で初島(木村多江)生島(山口馬木也)と名前を変えてやっているんですねぇ。第一作をつくっている時点ではシリーズ化の構想がなく、おもしろいエピソードは全部ぶちこめということだったんでしょう。

ただ、あの初島生島は絵島生島事件の芝居がかった設定、絵島が生島を呉服箱に隠し大奥に入れ通じていた、ということを下敷きにしています。しかし実際は絵島が生島の芝居を見て遅くなって門限に遅れたのが問題になった、とかなり地味なことが発端なので、そういうアナザーストーリーならOKでしょう。

さらに月光院と天英院の戦いは八代が吉宗になることにつながるので、紀州からきて大奥育ちではない吉宗と大奥の関係(『暴れん坊将軍』では爺が「上様はいつまでたっても嫁をとってくださらぬ」と悩んでいます)、また吉宗の隠し子を名乗った「天一坊事件」などからめるとおもしろくなるんではないかと思います。




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