|
春を待つねこやなぎ。写真提供:フォトライブリー一雨ごとに春が近づいています。まだまだ寒い雪の日々が続く地域でも、梅が見ごろの地方でも、「春」をどこかに感じる3月の始まりです。冬と春のはざかいの今だからこそ楽しめる、早春の絵本をご紹介します。
<INDEX>
■ まだまだ冬ですが…
■ もう春が来ましたか
動物たちがかぎつけたのは…『はなをくんくん』
|
ここで購入!まだまだ雪の深い日々。しかし、あるとき、不意に動物たちが目を覚まし、みんなかけだしていきます。 | 深い深い雪の中で、クマもカタツムリもヤマネズミもリスも眠っています。真冬の森。真っ白な雪です。しかし、不意に動物たちは目を覚まし、何かの匂いに引き寄せられるように「くんくん」と飛び出していきます。クマもカタツムリもヤマネズミも、みんなで走っていった先にあったのは何だったでしょう?
古典的な「春を迎える絵本」です。モノトーンの絵本の中で、最後のページに浮かびあがる「ヒミツ」だけが美しい黄色で、まさにお日さまのような明るさを感じさせます。表紙の色とぴったりマッチしていますね。幸せそうな動物たちがまだ降りしきる雪の中で「うわあい」と叫びます。もうすぐに、春!
■『はなをくんくん』
ぶん:ルース・クラウス
え:マーク・シーモント
やく:きじまはじめ
出版社:福音館書店
出版年:1949/1967.3
価格:1,050円(税込)
本当に表情豊かに見える!『ふゆめがっしょうだん』
|
ここで購入!冬芽の中には、これから花や葉になっていくものが眠っています。 | これから葉や花になるものが中に小さくたたまれて、伸びだすときを待っている「冬芽」。よくよく見ると、本当にまるで笑っているようなものや、とぼけた表情を浮かべているように見えるものなど、いろんな「顔」に見えてきます。クルミ、ウツギ、サンショウ、ネムノキ。いろんな木の「冬芽」が合唱します。
きのめだよはるに なればもっと きれいに なるんだよパッパッパッパッ
冬芽の中にある生命は力強く、ともに春を待つ仲間のように感じられます。
■『ふゆめがっしょうだん』
写真:冨成忠夫、茂木透
文:長新太
出版社:福音館書店
出版年:1986/1990.1
価格:880円(税込)
>>次のページは もう春が来ましたか