愛らしくて幻想的『チリとチリリ―うみのおはなし』
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ここで購入!チリとチリリのシリーズから、夏らしい1冊です。チリとチリリは、自転車に乗って、洞窟から海の中の世界に入っていきます。 | チリとチリリは仲良し姉妹。自転車に乗り、ちりんちりんとベルを鳴らしながら、いろいろなところに出かけていきます。洞窟に入っていった二人は、気づくと海の世界に飛び込んでいました。珊瑚の迷路に入り口が海藻でできた喫茶店。おさかなダンスショーも見事です。
チリが食べたパフェの中に隠れていた小さな巻貝。チリリの食べた真珠クリームの中にあった本物の小さな真珠(こうしたおやつも実においしそう!)。これらを本当に宝物にしてくれるアイテムも二人は確かな目で見つけました。マイペースで楽しみ、自分の審美眼をしっかり持っているチリとチリリに、ぜひ海の中でも出会ってくださいね。色鉛筆による深い色合いも魅力的です。
■『チリとチリリ―うみのおはなし』
作:どいかや
出版社:アリス館
価格:\1,260(税込)
発行日:2004.11
海の中には豊かな海藻の森『ひみつのもり』
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ここで購入!ベンは、ソフィーと一緒に入り江を素もぐりし不気味だと思っていた海の中に、すばらしい海藻の森があることを知ります。そして海をぐっと身近に感じるように | 海を知らないため、海で遊んでいても海が怖いと思い、小さな魚をやみくもに取っていたベン。ソフィーと一緒にすばらしい海藻の森や入り江の生き物を知ってから、ぐっと海を身近に感じ、魚や貝をいとおしく思うようになります。ベンの心を動かすのに十分奥が深い入り江の世界。ビロードのようなコンブをさわったり、間近にクジラが通っていったり。こんな風に海に出会える子どもは幸せですね。
コラージュの技法が見事。色も形も様々な海藻は、普通の絵では出せない質感があり、ベンやソフィーのほうが「おじゃま」している――海のほうが主役である感じがとてもよく伝わってきます。海というと、魚や貝やイソギンチャクなど派手で華やかなものに目がいきますが、海藻の森からはまさに海の呼吸が伝わってくるようです。悠々と通りすぎるクジラの大きな目にも感動。
■『ひみつのもり』
作:ジーニー・ベイカー
訳:さくまゆみこ
出版社:光村教育出版
価格:\1,470(税込)
発行日:2000/2006.6
いかがでしたか?とっておきの海の絵本をご紹介しました。絵本タイムでも、海の楽しさを満喫してくださいね!
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「特集 海水浴・プール」(All About)
「海はどうして青いの?」(チビタス)
<関連サイト>
「海に行こう!の絵本」(絵本ナビ)