絵本/絵本関連情報

夏の香りあふれる海の絵本でリラックス!(2ページ目)

もうすぐ海水浴のシーズンです。浜辺での遊び、海の中に広がる豊かな世界、一番の仲良しと一緒にすごす海の夏休みなど、すばらしい海の絵本をご紹介します。

執筆者:鈴木 宏枝

仲良しと一緒だからもっと楽しい『ぽちのきたうみ』

夏休み、ちいちゃんはお母さんと一緒におばあちゃんの家の海に行くことになります。水着も浮き輪も持って、さあ出発! でも、いざ海についてみると、ぽちがいないのであまり楽しくありません。

ぽちがいなくてさびしいですこのおてがみよんだら うみにきてくださいずっと およがないで まっていますちいちゃんよりはやく はやくね ぽち

泳がないで海を眺めているちいちゃんのところに、ぽちは来てくれるのでしょうか……。

ガイドが個人的に大好きな絵本です。ちいちゃんの心のこもった手紙には、じいんとなること間違いなし。ぽちが来たあとは、1人と1匹で毎日楽しく海三昧。転げるように走ってぽちを迎えに行く、見開きページのちいちゃんが本当に愛らしいです。このちいちゃんは名前からいっても、ちひろさん自身なのでしょう。ちひろさんの絵の子どもは本当にいい表情をしています。仲良しと一緒だからもっと楽しい海。浮き輪のちいちゃんと麦わら帽子の中のぽちとで、今年の夏休みはかけがえのない海の思い出ができました。

■『ぽちのきたうみ』
絵と文:いわさきちひろ
案:武市八十雄
出版社:至光社
価格:\1,260(税込)
発行日:1974

妖怪だって泳ぎたい『お化けの海水浴』

今年もお化け屋敷の面々が海水浴にやってきました。鬼たちも鬼が島からはせさんじ、たこ入道と海坊主もおでましです。お化けたちの海水浴の始まり始まり。

川端誠さんらしいくっきりとした日本風の絵柄です。こわいお化けたちの海水浴なのですが、クーラーボックスを背負った「大入道」も、妙に色っぽい水着姿の「ろくろっ首」も、みんなユーモアたっぷりで楽しそう。河童の仲間の「浪小僧(なみこぞう)」も、本当は怖い「共潜(ともかつぎ)」も、あわびやさざえを集め「小豆とぎ」がしっかり調理を担当します。

海水浴に磯遊びに海の幸。ほんとうに何とも愉快なひとときです。でも、ご用心! お化けの海水浴はお化けだけの楽しみにしてあげましょう。

■『お化けの海水浴』
作:川端誠
出版社:BL出版
価格:\1,365(税込)
発行日:2002.7

>>次のページは 海の中で遊ぶ 『チリとチリリ―うみのおはなし』『ひみつのもり』
『ぽちのきたうみ』
ここで購入!おばあちゃんの家の海に遊びにきたちいちゃんは、お留守番のぽちと一緒に遊びたくなります。ぽちは、来てくれるかな……。
『お化けの海水浴』
ここで購入!普段はお化け屋敷にいるお化けたちも、羽を伸ばして浜辺に海水浴にやってきます。鬼が島の鬼や海の妖怪たちも集まって、楽しい磯遊びの時間です
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