子育てとは知識と知恵を学び、子どもと一緒に学ぶこと
Q:3歳になる子どもがいます。恥ずかしいことですが、子どもを育てる自信があまりありません……。立派なことも言えませんし、子育てといっても何をしていいのかわかりません。はたして、こんな私はどうしたらいいのでしょうか?知識と知恵を子どもと一緒に学ぶ。それが子育ての核心部分 |
子育てに自信がなくなる方というのは、「子どもに正しいことを教えないといけない」という強いプレッシャーを感じている方が多いです。ある程度、楽観的なタイプの人は、あまり自信をなくすということがありません。どちらのタイプがいいというのはありませんが、あまり楽観的になれないという相談者の場合、教えようとするより、教わろうとすることが得意な傾向があります。教え好き、あるいは教えるのが得意という人もいれば、教わり好き、あるいは教わるのが得意という人もいます。教えることに意識を向けるか、教わることに意識を向けるかの違いだけで、結果的に学び合うということは同じです。
ですから、自信がなくなるという方は、教えなければいけないということより、教わることに意識をむけるとプレッシャーから解放されるのではないでしょうか。
子どもからどんなことを学べばいい?
子育てには、知識を教えることと、知恵を育むことがあると思います。知識とは、おおざっぱにいうと、国語・算数・理科・社会などの勉強のことです。知恵とは、親切にしたときにうれしかったとか、仲良くすると楽しかったなどの体験から学べることです。仲良くするには、伝わる日本語を話すために国語の知識が必要かもしれないし、平等に分け合うために算数の知識が必要かもしれません。知恵があるから知識が役立ちます。言い換えると、知恵は感情・感性です。考えてみてください。感情がなければ、国語も算数も必要ありません。知識は学校や本やインターネットで学ぶことができますが、知恵は親子のかかわりの中で学ぶものだと思います。
知恵を育てるにはどうすればいい?
では、知恵を育てるにはどうすればいいかというと、子どもの感情を大切にすることです。本当に簡単なことで構いません。「友達と遊んで楽しかった」という話を子どもがしたら、「楽しかったんだね」と繰り返すだけで子どもの感性が磨かれます。「楽しんでいいんだ」「喜んでいいんだ」という安心感を子どもは学んでいきます。注意してほしいのは、負の感情もしっかりと受けとめるということです。「先生に怒られて悲しかった」という話に「何をしたの?」と言うと、子どもは安心して話せなくなります。「悲しかったんだね」ということを一旦受け取ってから、必要であれば何をしたのかを聞けばいいでしょう。感情を改善しようとするのは酷
「めそめそしてはいけません」「泣いてはいけません」などと感情を注意されると、子どもは感情を否定された気持ちになります。映画を観て泣いている人に対して、「どうして泣いてるの?」と聞いても、きっとその人は感動して泣いているだけだと思います。あなたの子どもが、どんなときにどんな感情を抱くのかに興味をもって子どもと接することが、親が子どもに知恵を授けることにつながると思います。そう思うと、子育てがすこし楽しいことに思えてきませんか?子育てに関する悩みがある方はこちら(※現在停止中)から、ぜひお願いいたします。「問い合わせの種類」は「その他」にチェックしていただき、「問い合わせ内容」に「相談」と最初に入れてください。なお、すべての相談にお答することができない場合もあるので、ご了承ください。
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