すぐキレる!思い通りにならないと怒る子供の心理状態とは?

キレる子ども、すぐキレる、切れやすい、思い通りにならないと怒る子どもの対処法

些細な事でも、怒りの感情や高揚を自分では制御できず、大声を出したり、乱暴な言動を露わにする「キレる子供」が昨今増えてきています

子供がキレる原因とその心理状態、対応法について解説していきます。

最近、「すぐにキレる子供」「キレやすい子供」という表現をよく聞きますが、どういう状態のことでしょうか? それは、怒りや感情の高揚を自分では制御できず、乱暴な言動を露わにする衝動に駆られることを言います。

自分の気に入らないことがあったり、思い通りにいかないことがあると、大声を出したり、物を壊したり、暴れたり、時には暴力を振るったりするいわゆる「キレやすい子」が最近は増えてきているとの報告もあります(内閣府2015年度子ども若者白書より)。
 

「反抗期」は発達の一過程、「キレる」は感情のコントロール

気に入らにことがあると直ぐにキレたり、自分の思い通りにならないと些細なことでも激しく怒る子供に対し「反抗期」と思われることもありますが、第1次反抗期、いわゆるイヤイヤ期や、思春期の第2次反抗期と「キレる」ことは、違うものです。

「反抗期」は子どもの自我の芽生えであったり、アイデンティティの確立であったり、精神発達の一過程で、時期が過ぎれば治まってきます。ですが、「キレる」ことは、ストレスや生活習慣などから生じ、感情のコントロールが上手く出来ない状態です。

もし子供がキレた場合、親はどのように対応すればよいのでしょうか? キレる子供の心理状態やその原因を詳しく説明し、改善する親の関わり方をお伝えしていきます。
 

感情や意志を抑圧されてきた子供はキレやすい

感情や意志を抑圧されてきた子供ほど、気に入らいことがあると激しく怒ったり、些細なことでもキレやすい

感情や意志を抑圧されてきた子供ほど、気に入らいことがあると激しく怒ったり、些細なことでもキレやすい

気に入らないことがあったり、自分の思い通りにならないと、些細なことでも攻撃的な言動を露わにする子供は、「何でも思い通りになるように、我慢を強いられずに育った子供」というイメージを持たれがちですが、実はそうではありません。

親に虐待を受けたり、家庭的に恵まれなかった子供は常に我慢を強いられ、思い通りにならない幼少期を送っています。そのような子供たちはキレることが少ないかと言うと、反対に多いのが現実です。それは何故なのでしょうか? キレる子供の心理とはどういう状態なのでしょうか?
 

キレる子供の心理とは?感情と言動のギャップが原因

子供がキレる原因は、さまざまな要因や背景が複雑に絡み合って起こるもので、ひとつに限定することはできません。

ですが特に大きな原因に「素直な感情と周囲に見せる言動のギャップ」があげられます。
そのギャップが大きければ大きいほど、心の抑圧も大きくなり、キレやすくなると言えるでしょう。
 

キレやすい子供は、乳幼児期に親に感情を否定された経験がある 

乳幼児期に泣いたところ、親に怒鳴られたり受け入れてもらえなかった場合、赤ちゃんは生き延びるため、泣かないようにしようと、感情を抑えるようになる

乳幼児期に泣いたところ、親に怒鳴られたり受け入れてもらえなかった場合、赤ちゃんは生き延びるため、泣かないようにしようと、感情を抑えるようになる

赤ちゃんの頃、ママに抱っこしてもらえないことに寂しさを感じ、泣いて訴えたところ、すぐに親が駆け寄って笑顔で「寂しかったのね」と声をかけられ、抱っこされた経験をしてきた赤ちゃんは、寂しかったら泣く、という感情を素直に出せるようになってきます。

ですが、反対に泣くことによって、親が「うるさい!」と言って、怒りの感情を露わにし拒否された場合、赤ちゃんは寂しい時、泣くと親に受け入れらないと感じ、徐々に泣かないようになっていきます。

生活の全てを親に依存している赤ちゃんは、「寂しくても笑顔でいなければ、自分は生きていけない」という本能が働くのです。そして生きていくために、真の感情を抑え、偽の感情や言動を表すようになっていくのです。
 

キレやすい子供は、自分の意思を抑圧された経験がある

最近の小学生は習い事の数が多く、毎日何かに通っているという子供もいるでしょう。自分が意欲的に取り組みたい習い事であればよいのですが、気の進まないままに通い続ける子供もいると思います。

親に「辞めたい」とはっきり自分の意志を伝えたところ、親に叱咤され、激怒された、または親が悲しそうな顔をした、などの場合、子供は真の意志を抑え、気の進まない習い事を続けていることもあるでしょう。

そのため、本当の気持ちや意志は抑圧され、真意でない生活を送ることになっていきます。
 

抑圧された感情が爆発すると、子供はキレる

そして、ずっと抑えていた感情や真意でない日常にストレスが蓄積され、ある時、耐えきれず、一気に爆発し、キレる子供になってしまうのです。

「すぐにキレる」「キレやすい」と言われる子供は、本当の感情や意志を出せなかった子供、自分の気持ちを抑え、親に従順に従っていた、従わざるを得なかった子供と言えるでしょう。

 

親がすぐにできる!キレた子供への具体的な関わり方ステップ

■ステップ1、ありのままの自分を出しても大丈夫という安心感を与える
77-2kirerukodomo

子供が素直な感情を出してきた時は、どのようなものでも、一旦は受け入れてあげてください。時にはスキンシップを取りながら、ゆっくり話を聴いてあげるのもよいでしょう

キレる子供は、それまでに本当の自分の感情を出したところ、親に認められなかった、受け入れられなかった、拒否されたという記憶がファイルされています。

ですので、子供が素直な感情を出してきた時は、どのようなものでも、一旦は受け入れてあげてください。時にはスキンシップを取りながら、ゆっくり話を聴いてあげるのもよいでしょう。

■ステップ2、キレた時の感情を思い出させ、自分と対話させる
落ち着いている時、「なぜあの時あんなに大声出して暴れたの?」と尋ねます。

返答は、子供の心理状態によって、さまざまだと思います。その時の思いや感情を落ち着いて話せる子もいれば、そうでない子もいるでしょう。

どのような言葉を発しても否定せず、「そう、悔しかったのね」「辛かったんだね」「それは、腹立つわね」という感じに子どもの言葉をオウム返ししながら、「今だったら、その時の自分になんて言葉をかける?」と尋ねてみましょう。

「そんなに腹を立てなくてもよかったのに」「落ち着いて言葉で説明すれば分かってもらえたかもしれない」などの言葉を引き出せるかもしれません。

これを繰り返すうちに、徐々にキレている自分を客観的に見る力が養われ、少しずつ、真の感情と表面に現れる感情や言動のギャップが小さくなり、キレる状態が改善されることが多いでしょう。
 

その他の、子どもがキレる原因と改善法

■規則正しい生活習慣を心がける
キレる原因には、食事や睡眠時間などの日常の生活習慣もあげられます。例えば、神経の興奮を抑えるカルシウムが不足すると、キレやすくなると言われています(※「青少年暴力に関連する食生活因子」 須藤 紀子(国立保健医療科学院生涯保健部)カルシウムの摂取不足より)。その他、カルシウムの吸収を助けるビタミンDなども含め、バランスよく栄養素が摂取できる食事を心がけましょう。

また生活が不規則になると、子供の精神状態が不安定になったりし、キレる原因になります。睡眠時間や適度な運動も含め、規則正しい生活を心がけるようにしましょう。

■発達障害の可能性も視野に入れる
その他、原因には発達障害や何か病気の可能性がある事もありますので、親が見て「ちょっと他の子とは違うかもしれない」と感じたら、専門医を尋ねてみましょう。

 

キレる子供自身も辛い事を理解し、焦らず対応する

一概に「キレる子供」と言っても、その原因や表れ方はさまざまですが、幼い頃から蓄積された心の抑圧で、子供自身もセルフコントロールできず、辛いのです。自分自身を制御できない苦しみや、周囲から益々受け入れられなくなる不安を抱きながら、葛藤している子供の心を理解してあげましょう。

少しずつ素直な感情が出せるように、縛られているモノから解き放たれるには、親や周囲の大人たちの努力と時間が必要です。


子供がキレる原因とその心理状態、対処法について解説しました。親はゆっくり焦らずに、安心して本当の自分を表現できる環境を整え、子供の心を受け入れてあげましょう。

【関連記事】
 

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。