最近は習い事の種類も豊富なため、たくさんかけもちしているお子さんも多く、他の子があれこれ習っていると気になってくるのも事実。何を習うのかでも悩みますが、いくつ習うのかでも悩むご家庭は多いようですが、子供にとってはどうなのでしょうか。

そこで今回は、習い事の量に注目し、たくさん習うことがいいのかどうか、見ていきたいと思います。
 

習い事、1つに集中、それとも色々かけもち派?

習い事、色々なことに興味を持ってチャレンジさせるのがいいのか、1つのことを続けさせるのがいいのか……? 

習い事、色々なことに興味を持ってチャレンジさせるのがいいのか、1つのことを続けさせるのがいいのか……? 

小学校、中学校の義務教育は、国民の三大義務の1つでもあるため、親も「やるべきことだ」と迷わなくて済むのですが、習い事は、自由選択な分、余計に迷いが生じやすいものです。親の迷いは、スタートの段階では「何をやるか」というところに注がれますが、スタート後は、1つのことを続けさせるのが子供にとっていいことなのか、それともそのとき興味のあることをやらせるのがいいのか、どちらが子供のためになるのか、この点で迷うことが多いようです。

私のところでも、よくこのような相談を受けますが、これが正解というものはなく、やはりその子に合った取り入れ方があるように思います。そこで、その子に合った習い事の選び方について考えてみたいと思います。
 

うちの子は習い事1つ派 or かけもち派? その見極めポイント

その子にとって最適な習い事のパターンを見極める際に考慮していきたいのは、お子さんのもともとの”タイプ”です。ここでいうタイプとは、その子の積極性や活動性、物事への取り組み方が大事なヒントになります。

つまり、
  • 新しい環境や物事を前にすると、ワクワクするタイプか、ビクビクしてしまうタイプ
  • いったん始めると集中して没頭するタイプか、それとも気が散りやすいタイプ
という部分。

これらは、ある程度生まれつき決まっています。生まれてからの環境で習得していく部分もありますが、その子のもともとのスタートラインはどこなのか、これは習い事を選ぶ際のヒントになります。
 

ワクワクタイプ&集中タイプ

まず、上に挙げた、ワクワクする子と集中する子、この2タイプに関しては、基本的に目の前に置かれたことへの抵抗感が少ないので、習い事をいくつも同時進行することができる子も多いと思います。とくに、日々の時間繰りにまだ余裕がある幼稚園の時期などは、興味がある習い事を並行させることで、異分野のことを同時進行で吸収できる時期とも言えるでしょう。

そして年を重ねていくにつれ、その中でも特にワクワクできる習い事、没頭できる習い事が見えてきて、小学校高学年くらいまでに、ある程度数が絞られてくるケースが多いのではないかと思います。
 

ビクビク、もじもじタイプ

習い事 たくさん、多すぎ

「先生が怖い」「行きたくない」とその場になじむことに時間がかかってしまうタイプの子ども

次に、新しい環境や物事に対し、慎重にアプローチするタイプのお子さんは、一般的に習い事への抵抗感も感じやすい傾向があります。「先生が怖い」「行きたくない」とその場になじむことに時間がかかってしまうのです。

こういうタイプのお子さんは、自分の得意なことや好きなことだと、その壁が低く感じられることが多いので、まずは相性のいい習い事を1つ探し出すことがカギになると思います。そしてそれを突き詰めていくのもおすすめです。

ただ、人間誰でも、数をこなすと慣れてくるものなので、1つ慣れたら、もう1つ……のように、少しずつ活動の数を広げていくのも1つの考え方です。もちろん、ワクワクタイプの子とは異なり、1つの場で感じるプレッシャーが大きいため、無理強いはよくありませんが、段階的に進めれば、もともとのもじもじ気質を緩和することにつながりやすいと思います。
 

気が散りやすいタイプ

そして最後に、もともと気が散りやすいタイプのお子さんについてです。

習い事をするにあたり、色々なことに興味を持ってチャレンジするのはいいことだという考えもあります。もちろんそれは事実なのですが、もしそうすることで、それがお子さんの間違った学びにつながってしまう場合は、安易に広げない方がいいこともあります。

たとえば、その日の気分で「今日は行きたくない」「まだこのゲームが終わってないから行かない」のように、行く・行かないが行き当たりばったりだったり、あとは、次から次へと新しい習い事に着手しては、入会・退会を繰り返し、どれも長続きしないケースです。こういう場合、子供は、「イヤなことはやらなくていい」「ぐずれば、ママがやらなくていい手はずを取ってくれる」のような学びをしてしまうことがあります。いったんそうなると、もともと気が散りやすい性分を、学習でさらに強化していくことになりかねないので、その点、配慮が必要でしょう。

もしお子さんがもともと1つのことに集中ができず、気が逸れやすいタイプかもと思ったら、子供の「あれやりたい、これやりたい」という言葉を、「この子は色々と興味を持っている」と捉えてそのまま叶えてあげるのではなく、1つ1つを熟考して選択していくことをおすすめします。
 

習い事ホッパーにならないために

結局、習い事は、1つ派でも、かけもち派でも、その子に合っていればいいことであって、それらをどう展開させていくかが大事なのだと思います。もし入会・退会の繰り返しの結果が、習い事のかけもち状態を作っているのであれば、それはその子にとって望ましいことではないと言えます。子供がやめたいと言ったから、子供の意見を尊重し、退会届を出してしまう、このようなことを繰り返すと、いい汗をかかぬまま終わってしまうこともあるでしょう。

そんな習い事ホッパーにならないために、スタートさせる際には、親だけで習い事を決めるのではなく、子供に最終的な決断をさせることも大切です。「やりたい」ということだけでなく、どうやりたいのか、どこまでやりたいのか、その意思を親子で確認していきましょう。自分で決めたことであれば、高いモチベーションでスタートできますし、その決断への責任も芽生えやすいので、より長く継続しやすくなるからです。もしかりに子供が「やめたい」と言ってきた場合でも、親だけで決めてしまう場合よりは、ずっとうまく立ち回れると思います。

習い事は子供たちにとっての小さな社会でもあるので、そこで経験する喜びだけでなく、様々な負の感情もその子の糧になっていくものです。習い事に何を求めるかは、ご家庭によってそれぞれだと思いますが、そのスキルを身につけるだけでなく、我まんや忍耐を覚えたり、悔しさをばねに変えたりというさまざまな社会経験をすることができる場ですので、その子のタイプにあった展開の仕方で導いてあげてほしいと思います。

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