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アンチ「ちょいモテ」!新時代のパパ像とは(3ページ目)

オシャレで子煩悩、しかし「浮気に積極的」!?そんなちょいモテパパの出現に、家族のラグジュアリーを追求する男性誌「OCEANS」編集長・大久保清彦氏から鋭いひと言!「あなたに一番大切なものって、何?」

河崎 環

執筆者:河崎 環

子育てガイド

ちょいモテ男パパへ贈る言葉 ~あなたのハイライトは、どこ?

ガイド河崎、ちょっと緊張……。肩に力入ってます
ガイド:最近、イマドキのパパの中に「ちょいモテ男パパ」が出現したと報じられました。OCEANSの視点から見て、「ちょいモテ男パパ」について、どうお考えになりますか?

大久保編集長:オシャレにこだわりがあって、子煩悩で、でも浮気したい男……それを自分で認めるかどうかは別として、もちろん沢山いますよ。でも、当たり前なことなんだけど、男は一番好きな人を一番大事にすべきだと思いますよ。

一週間のプライベートな時間の中で、自分が一番力を入れるのはどのシーンのどの時間なのか?土曜のドライブなのか?金曜の夜なのか?1週間の中で、あなたのハイライトはどこなの?どこにハイライトを持って来たいの?
そうすると、自分が力を入れているのが子どもや奥さんなのか、愛人なのか、見えてくるんじゃないかなぁ。何が一番大事なのか、って。

仕事も家族も子どもも趣味も愛人も、万遍なくこなしてる人って、ひょっとしてハイライトないんじゃないの?そう思いますね。生きるって、何かを犠牲にしなくちゃならないじゃないですか。色々な物事と向き合わなくちゃいけない。ちょいモテ男パパも、何を削るか、捨てるかで自分が見えてくるんじゃないかな。

昔は、何はともあれ子どもには教育をつけてやりたいっていうのがファミリーの価値観でしたからね。お受験がハイライトだった。家族の中の他の要素は、その影に隠れていた。でも今の時代、お受験に家族のハイライトのすべてを求める価値観だけじゃなくなってきてる。身の回りの充実がハイライトになってきていると思いますね。だから、OCEANSでは新しいファミリーマインドを提案しているんです。

他にやることあるだろー!

ガイド:お話をお聞きしていると、いま日本人のファミリー観に、大きな変化が起こっているのがわかります。

大久保編集長:これだけ「家族」をめぐる環境ができているのに、なぜ雑誌がないんだろう、というのがOCEANS構想のきっかけでした。現在実売3万部くらいですが、これくらいがちょうどいいと思っています。僕たちの周りってあまりにも情報がありすぎて、何が何だかわからない。情報デブになっているから自分の輪郭(目線)が分からなくなるんですよ。情報のダイエットをすると、ヤセた分、輪郭(目線)がはっきりしてくる。自分のこだわりは何なのかが分かるんです。

ガイド:まさに情報におぼれるがゆえに、迷える人々が多いわけですね。

大久保編集長:20代雑誌も創りたいなって思ったんですが、僕は巷にあるようなありきたりな20代の男性ファッション誌はもういいやって思った。それよりも20代のIT系やコンサル系な男たちが異常に増え、総投資家、総起業家みたいになって、ビジネス誌と「会社四季報」持って熟読してる姿を見て、その違和感の方が強くて。

20代だったら、他にやることあるだろー!って、そう思いますよ。ロック聴けよ、今しかできないロックマインド(反骨精神)かみ締めろよ、今のうちにいろいろ感じとけよ、って。だから、次はロックマインド(反骨精神)をリレーションに、音楽、ファッション、カルチャー、ジャーナリズムをフラットに紹介していく『ローリングストーン日本版』の創刊を手がけるんですよ(笑)。

僕たちの雑誌を読んでくれるのは、3%でいいんです。僕たちはターゲットメディアを創ってる。残り97人が「げっ、これはナシでしょ」って思うくらい強烈に嫌われても、3人は異常なくらい支持してくれる。つまり100万人がマスメディアの基準と考えるなら、3万人の強烈なターゲットを取れればいい、と!



疾走する時代感と、一方で確かな「愛」へのこだわり。大久保編集長はいたずらっぽく笑顔をはじけさせ、上質の白ポロシャツの胸元に、輝く自信をのぞかせた。



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【大久保清彦氏 プロフィール】
(株)インターナショナル・ラグジュアリー・メディア(セブンシーズホールディングスグループ)取締役
オーシャンズ 兼 ローリングストーン日本版(来年3月創刊)編集長/発行人

(株)世界文化社等の出版社にて『Miss家庭画報』や『時計Begin』、ファッションムック、書籍等の編集経験を踏み、2001年に(株)主婦と生活社に移籍し、高級男性月刊誌『LEON』の構想から企画における立ち上げメンバー2人のうちの1人として参画。その後、LEONを創刊し、創刊副編集長として特集企画、タイトル、タイアップ企画など、すべてを取り仕切る現場責任者として活躍する。そして、2005年夏、3人で『オーシャンズ』を構想。
新ラグジュアリー男性誌『OCEANS』
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