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アレルギーの簡単おやつ【いよかんゼリー】(2ページ目)

アレルギーが心配な子どもは、市販のゼリーの添加物などの利用が気になるところ。そんなゼリーは、ちょっとのコツで簡単に作れます。今回は、お土産にもぴったりの「いよかんゼリー」をご紹介します。

執筆者:松下 和代

おいしそうな果物
果物のアレルギーが増えています!

果物がアレルギーを引起こすの?

果物は糖質、食物繊維、ビタミンが主成分なので食物アレルギーの心配は無いように見えます。しかし欧米では1980年頃から、日本では1990年頃から果物や野菜の過敏症の症状がある子どもも増えていると言われています。

特に原因となる果物に、モモ、リンゴ、ナシ、サクランボ、イチゴを中心にバラ科の果物。メロン、スイカなどウリ科の果物。南国系のキウイ、バナナなどがあげられます。

果物のアレルギーは原因となる果物を食べた後、15分位して「口の中がかゆくなったり腫れたりする」症状が起きます。ひどい時にはアナフィラキシーをおこす場合もあるので心配な時は、早めに専門の医師に相談することが大切です。

アレルギーが心配な子どもの上手な果物の食べ方

こうした果物のアレルギー症状は、なぜ起きるのでしょうか?
その要因として……

・同じ果物を頻繁に食べている
・似た性質の果物でアレルギー症状がでる
・花粉症などの症状がある
・月齢の小さい頃に生で食べていた

などがあげられます。
アレルギー症状が心配な子どもの場合、果物も一度加熱した方がベスト。生で食べるよりも加熱することで抗原性が弱くなるからです。また、農薬などが引き金でアレルギー症状を引き起こすこともあるので、輸入果物はできるだけ農薬を避ける調理法を工夫しましょう。

果物は糖分が多く、お腹の中で良い細菌を減らしてしまいます。栄養を補う目的で、同じ果物ばかり多く食べすぎず、野菜や海草類も上手に利用しましょう。アレルギー症状は、好き嫌いに関係なく起きるものです。小さい月齢の時に「良く食べるから」とたくさん食べさせないように気をつけてください。このようなことを頭におきながら、上手に果物を取ることが大切です。

寒天を使って安心の手作りゼリー

ミカンの種類は、ざっと600以上もあると言われています。一般的にご家庭で食べるミカンは「温州みかん」ですが、今回は皮の少し固めでを器に使える「いよかん」を選びました。他の種類でもできますが、できれば農薬の心配が少ない国産のものを選ぶといいですね。

また、ゼラチンは動物のたんぱく質を利用しているため牛を完全除去している子どもは利用できません。そのため今回は、ゼラチンの代わりに寒天を利用しました。ゼリーを作り際にゲル化させる食品として「ゼラチン」「寒天」「アガー」があります。性質は以下の通りです。

■ゼラチン
牛や豚の骨や皮に含まれるコラーゲン(タンパク質の一種)を原料として作られたもの。一番の特徴は「常温で固まらず20度以下で固まること」です。そのため一度温度の高い環境に置くと、溶けてしまいます。粉ゼラチンは一度、同量の水でふやかしてから使います。

■寒天
テングサやオゴノリといった海藻から作られたものです。ゼラチンに比べ、透明感や弾力があまりなく、くずれやすい性質です。寒天の特徴は「常温でも固まること」そのため、少量でもしっかり固めることができます。粉寒天には、そのまま加えてもダマになりにくい製品があるので便利です。

■アガー
ゼラチンと寒天の性質を持ったもので、カラギーナンと呼ばれる海藻の抽出物から作られたもの。透明感が高く美しい光沢があり「常温で固まり扱いやすい」のが特徴です。その性質から贈答品などのゼリーが、この凝固剤を利用しています。アガーはダマになると、加熱してもうまく溶けなくなることがあるのであらかじめ、砂糖などは混ぜてから使いましょう。

今回は、果物を生で食べるのが心配な子ども達にぴったりのレシピをご紹介しました。凝固剤には、安心で利用しやすい粉寒天を使いました。いろいろな食品の特徴を知って美味しいゼリーを試してみては……

>>いよかんゼリー・作り方>>
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