アレルギーは遺伝するの?
上で述べたように、アレルギーを起こしやすい体質(アレルギー体質・アトピー素因)というものがあり、そういう体質の人が、アレルゲンに繰り返し接触することでアレルギーの病気を発症する。その体質は、遺伝することが少なくありません。繰り返しますが、アレルギーの病気は遺伝の要素と環境の要素が合わさって発症するのです。アレルギー体質を持っている人でもアレルギーの病気を発症しない人もいます。逆に、アレルギー体質がない人はアレルギーの病気にはなりません。
アレルギー体質があるかどうか、確実に調べる方法は今のところありません。両親・兄弟姉妹の状況から推測するしかないのです。いくつかの研究データをあげてみます。
- 両親が喘息の時、喘息になる確率は3-5倍高くなる
- 一卵性双生児の1人が喘息の時、もう1人が喘息になる確率は7倍高くなる(100%ではありません)
- 喘息が発症する要因の75%が遺伝といわれている
両親や兄弟姉妹の状況から、アレルギー体質がありそうだと思ったら、子供を喘息にしないための3ポイント(妊娠中編)・子供を喘息にしないための3ポイント(育児中編)・子供を喘息にしないための3ポイント(感染編)のようなことに気をつけて、子供が喘息をはじめとするアレルギーの病気を発症しないよう、サポートしてあげましょう。
*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。
<参考リンク先>
アトピーは遺伝するの?(記事)
小児気管支喘息ガイドライン(リウマチ・アレルギー情報センター)
日本アレルギー協会