乳児育児/乳児育児関連情報

どう見守る?どう楽しむ?乳幼児の運動会

我が子の成長を楽しむはずの運動会が、つい勝ち負けにこだわってしまった、他の子と比べてしまった、小さい子については始終ないてばかりで運動会どころじゃなかった……ということも少なくありません。なかなか大人の思うようにはいかない乳幼児の子の運動会を楽しむには?

執筆者:浅川 美映

運動会で我が子が元気に走る姿や可愛く踊る姿は親にとってとても楽しみですね。昨年の様子を頭に浮かべながら「成長したな~♪」と、しみじみ感じることが出来るのも、運動会のよいところ。でもついつい他の子と比較しちゃうのも、運動会。「練習のときは出来ていたのに……」と残念な気持ちになってしまうことも、もちろんあります。

ポイント1:運動会の過程を楽しもう

練習のときは出来たのにな……

練習のときは出来たのにな……

小さい乳児クラスの子たちは、泣くだけしか出来ないこともあります。結局、泣きに来ただけ?なんて、親としてはちょっとさみしいこともあります。私も、娘のときは、泣いている娘を抱っこして、自分だけが踊った!なんてこともありました(笑)いつもは、踊れていたのにな~なんで本番で!と思ったものです。しかし赤ちゃんにとっては参加することで精一杯だったりもするのです。

年中・年長さんくらいになってくると、「見てもらう」ことに対して「がんばろう」という気持ちも芽生えてきます。しかし練習ではバッチリ出来ていた!と先生は話してくれたけれど、何も出来てないじゃん!ということも少なくありません。いつもと違う園の雰囲気に戸惑ってしまい、いつもは出来ていたお遊戯が出来なくなることも。

でも、決してそれを責めないでくださいね。子ども達が、必死に頑張ってきた過程も大切にしてあげてください。本番では出来なかったけど、運動会が終わってホッとしたとき、家でやってくれるかもしれません。「今やったって仕方ないじゃん!」と、つい思ってしまうのですが、先生のいないところで、踊れる!ということは、いっぱいいっぱい練習をしてきたからです。

「運動会のときはちょっと緊張しちゃったね。来年はみんなにも上手に踊れるところを見せてあげることができるといいね♪」など、緊張するってこういうことなのか~と子どもに知らせてあげたり、来年への期待を持たせてあげることも出来ますよ。

ポイント2:他人と比較はダメ

一斉に同じことをするとき、どうしても他の子と比べたくなるのも、親の心理。「あの子は、こんなことをスムーズにやっていたのに、うちの子ったら……」とか、「お友達のあの子は走るのがあんなに速いのにうちの子は……」など、同年代の子が、集まるとどうしても比較したくなるものです。

でも、幼稚園・保育園の時代は、月齢がとても大きく関係してきます。さらには、成長する速度や、得意不得意。様々なことが関係していきますので、比較しても仕方ないのです。

早生まれのお子さんのママは特に悩んだりすることも多いのですが、4月に生まれた子と同じに考えては、お子さんが可愛そうですよね。なんといっても、4月生まれの子が、世の中に出てきたとき、3月生まれの子は、まだ生まれる準備も出来てないのですもの。多少の差はあって当然!と思ってくださいね。他人と比較して褒めるのではなく、個々のがんばりを認めて、褒めてあげましょう。

ポイント3:参加することが大切

本番前は、子どもだって緊張するんです

本番前は、子どもだって緊張するんです

小さければ小さいほど、いつもと違う雰囲気に戸惑います。開会式から、泣いてしまう子だっています。大きくなれば、いつもと違う雰囲気に【緊張】という体験をします。小さい子は、泣きながらママに抱かれて、結局、みんなの真ん中には出れないかもしれません。個々により、参加の仕方は様々になるかもしれません。

でも、どんな形であれ「運動会」という場に参加できたことを大切にしてあげましょう。泣いて真ん中に出れなくても、今年は、運動会という雰囲気を知る!という大切な体験をしたのです。真ん中には行けたけど、立っているだけだったという子は、いつもと違う雰囲気に【戸惑う】ことや【緊張】することを体験したのです。

親は、運動会を何回も経験してきていますので、ある程度「こんな雰囲気」ということはわかります。しかし子ども達にとっては、毎年が【初】の連続なのです。成長とともに、感じることが違ってくるからです。

去年泣いていたから、踊れなかったから今年こそは!と思ったけど、今年も同じだった……のであれば、去年とは違う何かを子どもは感じたのかな?と、思ってあげてくださいね。

ポイント4:くやしさの芽生えを大切に

勝ち負けがわかり、こだわってくる年齢は、目安としては年中さんくらいです(年中さんになったからといって、誰もが感じるわけではありません。目安です)。

勝ち負けがわかってきたころ、「負けてくやしい!」という体験をします。これは、とても大きな成長です。【悔しい】ということを、感じることが出来るのです。この気持ちの芽生えは、大切にしてあげてくださいね。

「負けちゃったじゃん!」なんて、追い討ちをかけず・・・「負けて悔しかったね。でも、次はがんばっていこう!」と、次回への【やる気】につなげていってください。


ついつい他の子と比べてしまいたくなる「運動会」ですが、我が子の体の成長から、心の成長まで感じることの出来る、素敵な会です。比較という、つまらないことで時間を取らず、我が子の体や心の、小さな成長から大きな成長まで、いっぱい楽しんでくださいね♪
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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