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赤ちゃんの指しゃぶりは いつから?やめさせる方法ヒント・歯並び影響

赤ちゃんが指しゃぶりをしていると、歯並びが悪くならないか、衛生面は大丈夫かなどの不安や悩みも感じられると思います。赤ちゃんが指しゃぶりする理由や、その影響、そしてやめさせる方法について紹介します。

田宮 由美

執筆者:田宮 由美

子育てガイド

指しゃぶりする赤ちゃん、可愛いけれど不安……

赤ちゃんの指しゃぶり、愛らしい!

赤ちゃんが指しゃぶりしている様子は、本当に可愛いですね

赤ちゃんが指しゃぶりしている様子は、可愛いですね。ですが、同時に「歯並びは悪くならない?」「衛生面が気になる」などの不安や悩みも感じられると思います。赤ちゃんが指しゃぶりする理由やその影響、そして対応法などを説明します。
   

赤ちゃんの指しゃぶりは、いつから始まっていつ頃に終わる?

赤ちゃんが小さな指を口元に持っていき吸っている様子はとても愛らしいですが、いったい何か月頃から指しゃぶりをするようになるのでしょうか。実はママのお腹の中にいる時から指しゃぶりは始まっており、胎児期の指しゃぶりは、誕生後直ぐに母乳の飲むための練習と考えられています。

そして生後2~3ヶ月の指しゃぶりは、口の傍にきたものを無意識に吸うこと(吸啜反射)で行われます。その後、半年くらい経つと、なめることで楽しみながら、物の形状や味を感触で確かめ、学習しています。自分のにおいや体温、味などを確かめようとしている行為と言われています。

一般的に指しゃぶりは、歩行ができるようになって、活動範囲が広がり、興味の幅も広がり、さまざまな遊びを楽しめるようになれば、徐々に減少していきます。

2~3歳の頃までは、眠い時や退屈な時に、見られることがありますが、4~5歳頃になり、屋外でも活発に遊ぶようになればほとんど見られなくなるでしょう。
 

指しゃぶりによる心配なこと

~3歳を過ぎると自然に指しゃぶりは減少するのですが、そうならない場合、原因を考えましょう

いつまでも指しゃぶりが続く時は、原因の一つとして心理面が考えられます

このように、指しゃぶりは赤ちゃんにとっては自然なことで、成長の一過程とも言えるものです。しかし、いつまでも指しゃぶりが続くと、親としては、歯並びや衛生面で不安を感じる方もおられるでしょう。

実際に、上の前歯が出る、噛み合わせが悪くなる、歯と歯の間に隙間ができる、歯並びが悪くなるという報告も歯科医から出されており、口腔機能を健全に発達させるという観点からは、4~5歳頃には、指しゃぶりを止めさせるよう指導する必要があると言われています。

ですが小児科医からは、生理的な人間の行為であるから、子どもの生活環境、心理状態を重視した考えを示し、無理に止めさせないほうが良いという意見も多くあります。
 

指しゃぶりがいつまでも続く原因

いつまでも指しゃぶりが続く場合は、その原因として子どもの心理面の問題が考えられます。親子関係や遊ぶ時間や環境が適切でないことから、ストレスや不安を感じていないか、振り返ってみましょう。

では、その原因から、具体的には、どのように対応すればよいのか、次に説明します。
 

いつまでも続く指しゃぶりをやめさせる方法ヒント

指しゃぶり やめさせる方法

指しゃぶりをやめさせる方法は……?いつまでも指しゃぶりしている子には、意識をしてスキンシップを増やしましょう

  1. 指先を使う遊びを促す
    子どもが、遊びに集中できる環境を作りましょう。特に指先を使う積み木、ブロック、パズルなどは効果的です。そして遊び時間も充分取りましょう。
  2. スキンシップを増やす
    手をつないだり、抱っこや、膝の上に座らせたり、スキンシップを意識して増やすようにしましょう。絵本の読み聞かせもよいでしょう。
  3. ストレスを取り除く
    赤ちゃんは、ちょっとした親の怒鳴り声や、大きな物音、室温、陽射しなどの違いで、ストレスを感じていることがあります。何かストレスを感じるようなことがあれば、その原因を取り除きましょう。
  4. 指に絆創膏を巻く
    子どもによって、左手の人差し指、右手の親指など、よく吸う指がある程度決まってきます。その指に絆創膏を巻いてみるのも一案です。キャラクターが描かれているものを使えば、そのキャラクターの名前を出して、「皆で応援してるよ!」など励ましの言葉をかけてあげるとよいでしょう。
  5. 言い聞かせる
    2~3歳になれば、親の言うことを理解し始めています。「いつまでも指を吸っていると、前の歯が出ちゃうよ」「いろんなものを触った後で、指をお口に入れるとバイキンマンがついているかも」と理由を説明し、「だから、もう止めようね」と声をかけるのもよいでしょう。
 

指しゃぶりをする子へのNG対応

指しゃぶりをやめさせる方法 NG対応

怒鳴ったりし、無理に止めさせると、隠れて指しゃぶりをするようになることもあります

いつまでも続く指しゃぶりに、親はつい「いつまで、指を吸ってるの!止めなさいっていったでしょ!」など、きつく注意したり、怒鳴ったりは、決してしないでください。

これは、子どもを更に不安にさせ、ストレスを溜める原因になり、隠れて吸うようにもなります。無理に止めさせるのではなく、自然に止めるような環境を作ってあげることが大切です。
 

子どもの指しゃぶりは、焦らず対応を

指しゃぶりは、自然な発達の一過程だと理解し、あまり気にすることはないですが、いつまでも続く場合は、その子どもの生活環境を見直してみましょう。いずれにせよ、親が焦らず、おおらかに対応してあげてください。


【参考文献】 【関連記事】
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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