入力したものをすぐに活かせる新機能
入力一点主義といっても、ただひたすら入力し続けているというのでは意味はない。入力したものは、そのあとでメールや企画書等のテキストとして使ってはじめて活かされる。これまではポメラとパソコンをUSBコードでつないで、それらのデータを移動していた。つまり、入力データを活かすには、どうしてもパソコンが必要だった訳だ。
今回のDM20では、ユニークな解決策がとられている。これがなんともポメラらしい。
それが「QRコード」という手法。
入力したテキストデータを保存した後に、「メニュー」→「ツール」→「 QRコード」を選ぶだけ。
今回のDM20、最大の特徴 |
そうすると画面に瞬時に QR コードが表示される。これを携帯電話のカメラでカシャッと撮影すればいい。
携帯電話のカメラで撮影をする。 |
私も実際にやってみたが、カメラで撮影すると、すぐに入力テキストが携帯画面に表示される。これを自分もしくは誰か宛にメールを送ればいい。
撮影すると、先ほど入力したテキストデータが瞬時に読み込まれる。 |
キングジムでは、こうした携帯電話との連動性について、いろいろと検討を行ってきたそうだ。その際、できるだけ多くの携帯電話に対応できる点にこだわったという。その結果、多くの携帯電話で採用しているQRコードに行き着いた。
簡単なスケジュール管理もできる
DM20には日付メモという機能もある。「メニュー」→「ツール」→「カレンダー表示」を選ぶと、画面にその月のカレンダーが大きく表示される。このカレンダー表示だけなら、DM10でも出来た。便利なカレンダー表示機能。自動でその日付が反転される。 |
DM20では、一歩進んで日にちを選ぶと、メモ欄がポップアップで表示され、入力できるようになっている。
DM20では、それぞれの日にコメントを入力できるようにもなっている。 |
さすがに時間軸等まではないが、ちょっとした予定等を入れておくときに便利だ。
よく紙の手帳の巻末にカレンダーがついていることがあるが、ちょうどそれをポメラ風に取り入れているような感じ。
今回のDM20は価格は34,650円。DM10が、27,300円だったので、7,350円アップということになる。なるほど、それにふさわしくスペックやデザイン性でもバージョンアップが随所に見られるモデルであった。今回のDM20発売後もDM10も継続して販売していくという。それぞれの棲み分けもしっかりとできそうだ。
例えば、ヘビーライターの方、入力したデータをすぐにメールしたい方は、DM20。そんなに沢山のテキストはそもそも打ち込まない、さらにはそれらのデータを活かすのは会社や家に戻ってからでも十分という方はDM10の方がいいと思う。
ポメラのコンセプトである「入力一点主義」がしっかりと貫かれている今回のDM20。普段持ち歩く荷物を少しでも減らし、外でも仕事を進めたいという方には、頼もしいツールになると思う。
キングジム ポメラDM20 34,650円。 |
<関連リンク>
ポメラサイト
関連リンク「ポメラDM10 インプレッション レポート」
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