ポケットではなく、あえて差し込み式
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書類は全て挟み込んでおくだけというシンプルなスタイル。 |
今回のファイルでは、一つ一つのファイルはポケット式ではなく、書類をはさみ込んでおくだけの方式になっている。書類をしっかりと落とさずに保存するという点ではポケット式の方がより安全。では、なぜあえて差し込み式にしたのだろうか。これはきっと取り出しやすさを優先させたのだと思う。
しかし、挟み込むだけでは、仮にファイルを逆さまにしたときに中の書類が落ちてしまわないかという不安がよぎる。
ここにリヒトラブのファイリング技術が活かされている。
ファイルの綴じ部分を見てみると、一般的なものと違う形になっている。1ページ1ページが背表紙から独立して付けられている。ちょうど、背表紙という大地から植物が生えているようなそんなイメージだ。これまでのファイルでは、何枚ものページを重ねて中綴じされているのが一般的だった。
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1ページずつ溶着した方式だが、ページを引っ張ってもびくともしない頑丈な作り。
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書類は綴じ込みの根本にまでしっかり入り込んでいる。 |
この独自の綴じ方式により、書類が落ちてしまうことを防いでいる。試しに1枚の書類を挟み込んでファイルを逆さまにしてみた。しかし、書類は落ちてくる気配すらない。綴じ部分を見ると、1ページずつがピッタリと寄り添って限りなく隙間が狭くなっている。また、背表紙が丸みを帯びているので、束ねられたページは、ちょうど噴水から出てくる水の流れのように両側に広がっている。この隙間の少なさ、そして程よい丸みにより、差し込んでいるだけでも、しっかりと書類をホールドしてくれるのだ。
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ご覧のとおり逆さまにしても書類はもちろんクリアファイルも落ちてこない。 |
ページをめくりやすくする工夫
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各ページには意味深に開けられた5つの穴がある。 |
ページを開くと、サイコロの5のマークのような穴が全ページにわたって開けられている。
実はこれ、空気穴になっている。よく同じような素材のファイルであることだが、ページとページがピッタリとくっついてしまって、開きにくくなるということがある。この空気穴があることで、そうしたページ同士のくっつきを防いでくれる。また、この穴があることで、中の書類をおさえるという役割も担っているという。