ガイド:
さて、中村さんのお仕事である雑誌の編集をわかりやすくいうと、具体的にどのようになっているのでしょうか?
中村さん:
一冊の雑誌を完成させるには、色々な工程があります。その主だったものを順を追ってご説明しますと、次のようになります。
「企画」、「構成」、「誌面ラフ作成」、「取材」、「原稿作成・整理」、「レイアウトチェック」、「校正」といった流れです。
それぞれの編集者が一つ一つの記事についてこの流れを行っていきます。
ガイド:
そうした仕事で、中村さんはどんな文具をどのように活用されていますか?
まず、ノートの使い方から聞かせください。
中村さん:
私は大きく3つのノートを使っています。1つは「取材ノート」、もうひとつ目が「記録ノート」、そして「スケジュール帳」です。
中村さんが日々の仕事で使われている2種類のノートとスケジュール帳 |
ガイド:
3冊のノート術というのは興味深いですね。では、まず「取材ノート」から見せてください。こう言っては失礼ですが、ごく普通の大学ノートですね。
このコクヨの大学ノートは会社支給のもの。 |
そうなんです。これは会社から支給されているコクヨのB5サイズのノートです。と言いますのもこの取材ノートは、あくまでも消耗品と考えていまして、どんどん使っていきます。私はだいたい月に10~15件の取材を行っています。ですので、ノートの消耗も激しく月に2~3冊は軽く使い切ってしまいます。
取材したことが最終的に雑誌の形になったら、しばらくの猶予期間を経て、その取材ノートは捨ててしまいます。
ガイド:
捨ててしまうというのはちょっと大胆ですね。
中村さん:
とっておいても増える一方ですし、取材した情報の役割は雑誌が完成してしまえばもう必要ではありませんので、ここは潔く捨ててしまうんです。