能率手帳の魅力
能率手帳の最高峰「能率手帳ゴールド」 4,200円
ここまで能率手帳がどのように作られているかをご覧いただいてきた。最後に能率手帳の使い勝手をチェックしてみたいと思う。ここでは能率手帳最高峰「能率手帳ゴールド」でその細部を見てみよう。手にすっぽりとおさまる程よいコンパクトさ。片手だけでページを開くことも可能。まず、個人的に気になったのがそのサイズ。ゴールドそしてビニールカバーの「普及版」シリーズでも採用されている能率手帳の定番サイズである。
片手でしっかり握れるこのサイズは発売当時の官製ハガキと同じものだ。これはビジネスマンがお客様訪問した後にお礼状を出すことが多く、手帳に挟み込み使えるようにしたためだそうだ。今のようにメールがなかった当時としては、はがきが重要なコミュニケーションツールだったのだろう。ちなみに今の官製はがきと比べて、一回り小さい。同時にYシャツのポケットにもピッタリと入るサイズでもある。
片手でしっかり握れるこのサイズは発売当時の官製ハガキと同じものだ。これはビジネスマンがお客様訪問した後にお礼状を出すことが多く、手帳に挟み込み使えるようにしたためだそうだ。今のようにメールがなかった当時としては、はがきが重要なコミュニケーションツールだったのだろう。ちなみに今の官製はがきと比べて、一回り小さい。同時にYシャツのポケットにもピッタリと入るサイズでもある。
ゴールドのカバーには羊の革を使っている。
とても柔らかい。
とても柔らかい。
特抄きされた紙。紙重量50g/平方m。また、先程から触れているように能率手帳は、誕生の頃から特抄きの紙を使っている。その当時の筆記具の主役と言えば、まだ万年筆や鉛筆が中心だった。薄くてもインクの裏写りがない紙はこの当時に作り上げられたものである。その後、ボールペンが筆記の主役となり、今では水性ボールペンや蛍光マーカーなど、ありとあらゆるペンが使われるようになり、それに応じて筆記テストを行い、紙のマイナーチェンジが繰り返されていると言う。
紙はクリーム色、そして、日付や時間などの印字はグリーン。この色合いは毎日何回見ても、目に負担が少ないということで選ばれたもの。
紙はクリーム色、そして、日付や時間などの印字はグリーン。この色合いは毎日何回見ても、目に負担が少ないということで選ばれたもの。
各ページの上にはその週の目標が書ける線が引かれている。
スケジュール欄の見開き1週間というスタイルも当初から同じ。ただ、多少変更されている部分もある。それは時間の目盛りが当時は朝8時から夜21時までしかなかったのが、今は、夜24時まで延長されている点。日本のビジネスマンの働き方に合わせてということなのだろう。
また、各月の初めのページには、手紙を書くときに便利な「早春」、「新緑」といった時候の挨拶の言葉も記載されている。
スケジュールはこの見開き一週間ほか、巻頭に年間スケジュール欄もある。これは一ヶ月が横に流れていくというスタイル。いわゆるカレンダー式ではない。これは、そもそも能率手帳が工場の生産性をあげるという目的で生まれたことに関係している。つまり、工程表のようなものだ。
巻頭には年間の予定表。見開き2ページで2ヶ月分
別冊アドレスが収まっているとは思えないほど小口が揃っている。そして、別冊としてアドレス帳が巻末にセットされている。これにはちょっと驚いてしまった。取り外しができる別冊にもかかわらず小口がピタリと合っているからだ。手帳に別なものをセットすると、普通は別冊のところだけ飛び出すものだが、これは、まったくそうしたことがない。一体これはどのようにして、あわせているのかお聞きしてみると、実は製本の途中からアドレス帳も一緒にして2冊揃えて小口をカットするという方法がとられているのだそうだ。
このアドレス帳は昨年のものを利用するユーザーもいるので、仕様はずっと変わっていない。
日々ページをめくる時に、この小口に凹凸があるのは大変煩わしいものだ。細かなことだが、使い手のことをよく考えた作り込みだ。
こうして「能率手帳」の細部をひとつひとつ見ていくと、一見普通に見えるものも、実は深いこだわりによって作られているということを感じずにはいられない。それは例えば、スケジュール欄の横罫線がページごとにずれないように行われている、0.2mmという精度の裁断、そして紙の折り方など、ありとあらゆる部分におよんでいる。この基本に徹底してこだわると言う点が、きっとロングセラーにつながっているのだろう。
必要なものだけがコンパクトにまとまった手帳。
今の手帳の基礎を築いた言わばスタンダードだ。
今の手帳の基礎を築いた言わばスタンダードだ。
<関連リンク>
能率手帳 公式サイト
能率手帳ゴールド サイト
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