「ラベルライター」という一般名詞よりも「テプラ」と言った方が多くの人にとってわかりやすいと思う。それほどまでに親しまれているキングジムのテプラ。このテプラが登場したのが1988年、今から20年も前になる。それまでのラベルライターと言えば、カタカナやアルファベットしか打てなかったため、漢字変換を可能にしたテプラは、またたく間に人気を博して行った。
満20歳を迎えたこのテプラが、この程全く新しいデザインを身にまとい発売された。
全く新しいデザインで登場したキングジム 「テプラ」PRO SR600 23,940円
カラーはホワイトの他レッドもある。
カラーはホワイトの他レッドもある。
これは言わば、デザイン電子文具ということになるのだろう。
キュービック「テプラ」
5月30日に発売された「テプラ」PRO SR600。これまでのテプラの常識を覆す全く新しいデザインに仕上がっている。まず、ほぼ立方体というスタイルが目を引く。液晶画面やキーボードが外から全く見えない。「これまでのテプラは普段は机の引き出しに収納され、使うときだけ取り出すという使用スタイルが多くありました。そこで、常に机の上に置いてもらえるよう、今回のようなキュービックスタイルのデザインにしました。」
そう語るのは、今回のキュービック「テプラ」を企画開発された仲村氏。
手のひらサイズのコンパクトさ。
このキュービック「テプラ」は、そのデザイン性だけでなく、コンパクト化も実現させている。その大きさというか、小ささは手のひらに乗っかってしまう程のコンパクトさ。パソコン等に占領されている現代の机事情を考えると、このコンパクトなサイズは実にマッチしている。
今回のキュービックスタイル、実は設計上大変苦労したと言う。テプラの機構部品をはじめ、テープカートリッジ、電池(単三6本)分のスペースを効率的にパッケージングしなくてはならない。今回は、電池スペースをボディの中央部分に配置することで、このキュービックスタイルを実現させている。
左/カートリッジは裏面からセットする。 右/電池はボディ中央から差し込む |
ノートPCのように開くとキーボードと液晶画面があらわれる。正面にあるボタンをポチッと押して、上ブタを開けると、キーボードと液晶画面が現れる。電源を入れていざ使ってみると、一見小さめに感じるキーボードは思った以上に押しやすい。パソコンのキーボードと同じ配列なので、日頃パソコンに親しんでいる方なら、すんなりと馴染めることだろう。特に取扱説明書などを見なくとも直感的な操作で十分使えてしまう。
小さいながらも快適に打ち込めるキーボード
しかも、ATOKも搭載されており、全ての文字を打たなくてもその都度、予測された変換候補がリストアップされる。仕事中にラベルを作るという時は、忙しい時が多いので、こうした機能は大変ありがたい。
ディスプレイは、ノートパソコンのように180度フレキシブルに動かせるので、照明の反射などにあわせて調整が可能。また、バックライト付きになっていることで画面もより見やすくなっている。