そのぺんてるがそうした一般筆記具で培ってきた技術力を活かして、2004年よりステータス性の高いペンブランドを立ち上げている。それが、「エクスキャリバー」と「ペンナ」である。
このほど、その2ブランドの2007新作発表会が開催された。
騎士道精神を現代に蘇らせた「エクスキャリバー」
展示場の入り口に厳かに飾られた剣エクスキャリバーとは、英国の伝説の王として語り継がれているアーサー王が使っていたと言われている聖剣。そのアーサー王が重んじた精神に「ノブレス・オブリージュ」というものがある。これは、選ばれた地位にある者には、それに相応しい義務が伴うという意味だ。現代のビジネスの世界で要職につくエグゼクティブにも一種通ずる精神と言えよう。当時の騎士たちは、剣を携えていたが、現代のエグゼクティブに欠かせないペンにその流れをうけつがせたのが、この「エクスキャリバー」シリーズである。
一角鯨の牙をまとったペン
エクスキャリバー
コルべニックシリーズ(一角獣)*参考出品
コルべニックシリーズ(一角獣)*参考出品
エクスキャリバーの今回の新作の中でひときわ異彩を放っていたのが、「コルべニックシリーズ 一角獣(参考出品)」だった。このペンには、一角鯨の牙が使われている。そもそも、一角鯨の牙は、中世ヨーロッパでは一角獣の角と見立てられ珍重されてきたという歴史がある。また、一角獣は、どう猛な性格である一方、乙女の前では従順という性質があり、騎士道精神の理想とされ、力と勇気を示す象徴として紋章や武具などに描かれてきた。まさにエクスキャリバーシリーズに相応しい素材だ。
鼻先からまっすぐに伸びているのは「角」ではなく「牙」。 | 一角鯨の牙の実物も展示されていた。 |
一角鯨は、主に大西洋や北極海に生息し、体長が5mにもなるという。牙は鼻先からまっすぐに2mくらい伸び、この長い牙は雄にしかつかないため、まるで騎士の剣のようにも見える。
一本一本違う模様の一角鯨の牙
この一角鯨の牙は、現在ワシントン条約で取引が規制されており、イヌイットが食料用としてだけ、捕ることを許されているという。そのため大変に流通量が少なく希少性の高い素材となっている。今回のモデルでは、この貴重な牙が贅沢にもペンの胴軸にふんだんに使われている。オフホワイトの中にマーブル模様があり、神秘的な風合いをたたえている。万年筆、油性ボールペン、水性ボールペンがラインナップされている。
いかんせん希少性の高い素材であるため、各限定30本で、正式な発売時期は未定だという。
エクスキャリバー コルベニックシリーズ(一角獣)*参考出品
参考価格:万年筆 231,000円、水性ボールペン、油性ボールペン 各131,250円
参考価格:万年筆 231,000円、水性ボールペン、油性ボールペン 各131,250円