ステーショナリー・文房具/長く使いたい万年筆

カラーインクが存分に楽しめる万年筆キット(2ページ目)

筆記具の中でも、インクを入れ替えて使う万年筆。そのことを最大限に生かした万年筆キットがあります。文字を書くだけでなく、所有するだけでもその彩りが味わえます。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド

見た目も楽しめるカラフルインク

先ほどもご紹介したように、この万年筆では、カートリッジインク、そしてコンバーターによるボトルインクの両方が使えるようになっている。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆

カートリッジインクは、ヨーロッパタイプと呼ばれる一般的なものなので、モンブランやロットリングのものも使うことができる。まずは、カートリッジインクをご説明しよう。もうすでに、お気づきかと思うが、カートリッジインクのボディがインクと同色のカラーになっている。これまでのカートリッジインクと言えば、曇りガラスのようなボディが多く、決して見た目に美しいと言えるものではなかった。ではなぜ、今回のカートリッジがカラフルになっているかと言えば、とりもなおさず、スケルトンボディで中が見えるからである。つまり、見せるためのカートリッジインクということなのだ。

実際に、ボディに収めてみると、とてもポップな印象になる。予備カートリッジを含めて2本収納できるので、同色2本を入れるもよし、違った色を入れてみるというのも面白いと思う。一般の万年筆だと、書いてみるまで、なんの色が入っているかわからないが、これなら、一目瞭然だ。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆モンテベルデ アーティスタ 万年筆
色の組み合わせ次第で、
ボディの雰囲気もガラリと変わる。


次に、コンバーター。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆
コンバーターを入れても、
スケルトンらしさはしっかりと保たれる。

スケルトンボディにあわせて、このコンバーターもほとんどのパーツが気持いいほどの透明感がある。コンバーターのよいところは、他ブランドも含めて色々なボトルインクが使えることだ。ボトルインクからインクをコンバーターに入れてみると、先ほどのカートリッジの時とはガラリと変わり、みずみずしさあふれる様子がスケルトンボディ越しに眺められる。
インクの色を替える事で、万年筆のボディカラーが変わってしまう。これこそ、スケルトンならではの楽しみだ。ブラックやブルーと言った定番色だけでなく、せっかくのスケルトンなので、ここはレッドやグリーンなどを入れてみると、ぐっと楽しさも広がることだろう。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆モンテベルデ アーティスタ 万年筆
ブルーインクは
シックな雰囲気に、
レッドインクを入れると
鮮やかさが際立つ。


アーティスタの楽しさはこれだけではない。先ほどもご紹介したようにペン先のウラにあるペン芯もスケルトンになっている。カラーインクを入れることで、なんと、このペン芯までもが、うっすらと染まるのである。ヒダヒダとした部分がインクで染まっている様子は、その複雑な形状ということもあって、ちょっと神秘的な感じすらしてくる。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆モンテベルデ アーティスタ 万年筆
あくまでも、スケルトンらしさは
残しつつ、じんわりと染まっていく
インクに染まったペン芯は水で洗い流せば、ほとんど透明にもどる。


万年筆でインクを替えるというのは、書いた文字の色を味わうと言うのが一般的だ。しかし、このアーティスタなら、それに加えボディからペン芯に至るまでその色に染め上がってくれるのだから、色々なカラーボディのペンを持つという楽しさまで味わうことができる。

インクを入れ替えて使うという万年筆ならではのこうした楽しみ、アーティスタで満喫してみてはいかがだろうか。

モンテベルデ アーティスタ 万年筆
遊び心をくすぐられる楽しい万年筆


<DATA>
・商品名:モンテベルデ アーティスタキット 万年筆
・サイズ:径12.5mm、長さ129mm
・万年筆ペン先:スチール製、M(太字)のみ
・付属品:コンバーター、カートリッジインク(6色×各2本の計12本)
・価格:8,400円(税込み)
・販売店:丸善・丸の内本店 萬年筆売場にて購入できます。
・問合わせ先:ダイヤモンド株式会社

<関連リンク>
モンテベルデ オフィシャルサイト
ガイド関連リンク「初めての万年筆」
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