アンティークペンのような佇まい
コンクリン クッション ポイント 万年筆
この12月に発売される新モデル、「クッション ポイント 万年筆」。
新モデルと言っても、このクッション ポイントは、古きよき時代のデザインを継承したものになっている。そんなところが、いかにもコンクリンらしくていい。
ボディの両端がスッとスリムになったスタイル | 色鮮やかなカラーバリエーション |
緩やかなボディラインが実に美しい。ペンのトップ部分にメタルパーツがなくスラッとしているので、そのラインがより際立って見える。大理石を思わせるクラシカルな雰囲気漂うボディ。材質にはアクリルが使われているという。よく見ると、所々が透けているので、重々しさというよりもカジュアルな印象の方が強い。
独特なスタイルをしたペン先
ペン先が二重になっているようなユニークなスタイル
こうしたクラシカルな佇まいもさることながら、このペンの最大の特徴はペン先にある。キャップをはずすと、ユニークな形状のペン先が現われる。ペン先がほんのわずかしか出ていない。パーカー45やラミー2000でもそうしたペン先はいまも見ることができる。しかし、これはそれらとはちょっと違うものになっている。
ペン先を覆う首軸にもハート穴が開けられている。
もちろんペン先にもハート穴はある。
もちろんペン先にもハート穴はある。
万年筆のペン先には、ペンのしなりを生むために「ハート穴」と呼ばれる丸い穴があけられている。このクッション ポイントには、なんとペン先を覆っている首軸にハート穴が開けられているのだ。もちろん中に入っているペン先にもハート穴はしっかりと設けられている。この斬新なデザインにはちょっと驚かされる。少ししか出ていないペン先をとてもインパクトあるものにしてくれている。
実際に使ってみて、これはなかなか便利だと感じた。それは、ペン先の向きが確認できるということ。ペン先が少ししか出ていない万年筆はその向きがちょっとわかりづらいことがある。万年筆はご存知の様にペン先を紙に正しくあててあげないと滑らかに書くことができない。このクッション ポイントなら、首軸の穴がいい具合に目印になってくれるので、書きはじめから正しい向きにすることができる。
ペン先と首軸の間にはクリアランス スペースがある
また、ペン先の先端をよくよく見るとペン先と首軸の間にすき間が結構ある。しかも、ペン先には、彫刻まで施されているという凝りようだ。とにかく、見た目のインパクトと意外性は群を抜いている。
ペン先はステンレス製ということで、固めな書き味。ペン先からは気持ちよくインクが出て、固めながらも滑らかな書き味だった。ペン先と首軸の間にせっかくクリアランススペースがあるので、個人的には14金あたりのしなりのある書き味というものも味わってみたい気がした。
万年筆らしからぬユニークなペン先を眺めながらの筆記はとっても新鮮 | ステンレス製ペン先は 固めな書き味がある |
クラシカルなボディデザインそしてユニークなペン先を持ったクッション ポイント、古きよき時代のものを今によみがえらせたのだが、きっと現代の多くの人の目には、古く懐かしいものというよりも、かえって新鮮に映ることだろう。
人とは違ったペンをお探しという方には、まさにピッタリの一本だと思う。
コンクリン クッションポイント コレクション万年筆 各14,700円
ステンレスペン先。F(細字)、M(太字)。コンバーター吸入式。
手前から マンゴマーブル、アップルグリーン、チェリーマーブル、モカマーブル、ミッドナイトブラック
ステンレスペン先。F(細字)、M(太字)。コンバーター吸入式。
手前から マンゴマーブル、アップルグリーン、チェリーマーブル、モカマーブル、ミッドナイトブラック
<関連リンク>
コンクリン オフィシャルサイト
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