でも、ここぞの時には、紙とペンを使って想いいれたっぷりの手紙を書いてみたいもの。手紙を書くのを敬遠される方は結構多いように思う。そういう方にお聞きすると、「私は字がうまくないから・・・」という。
うまい文字なら気持ちが伝わるかといえば、私はそうではないと思う。みんながペン字のお手本みたいな字だと、それはそれでつまらない。私の文字はかなり汚い。自分で読み返して、読めないくらい。でもこれって味かなと思う。
アメリカではサインで個人を認証できる。つまり、文字は自分だけのオリジナルのもの。自分の分身である文字で手紙を書くのはよりメッセージが伝わっていいもの。
そんな想いいれを込めて手紙を書くのにふさわしい、こだわりいっぱいのレターセットがある。クレイン レターセットがそれだ。
意外と知られていないコットンペーパーの優秀さ
クレイン社の歴史は大変古く、1775年にステファン・クレイン氏が当時のアメリカでたくさんとることができた綿花のコットン・ファイバーを使って紙をすいて作ったのがそもそものはじまり。紙を光にかざしてみると、100%コットンの透かしが見える。 |
また、コットンペーパーはパルプ紙よりも地球にやさしい紙なのだ。それはどういうことかと言うと、パルプ紙の原料である木材は伐採してからもとの状態に成長するまで、大変に長い年月がかかってしまうが、綿花は1年草のため、毎年収穫することができるのである。
多くの製紙会社がパルプの紙に移行していく中、クレイン社はかたくなにコットンペーパーにこだわり続けた。そうした中、クレイン社はコットンに絹糸を織り込ませる特許技術を開発し、なんとこれが紙幣の偽造防止に採用された。
そして今なお、アメリカドル紙幣にはその技術が使われているという。
今や、全米中で日々クレインのコットンペーパーが紙幣というかたちで手にされている。
ペン先が奏でる音を愉しむ
私は、クレインで手紙を書くときはモンブランの万年筆マイスターシュティック146と決めている。 |
消して滑らかとはいえないその紙の表面に少しばかり太目の万年筆で書くと、多少のひっかかりを感じる。サラサラと独特な音を奏でつつ目と耳、そして手に伝わってくるその感触は、確かに手紙を書いているということが実感できるひと時となる。
万年筆との相性はばっちりで、インクの紙へのしみこみ具合が絶妙。
銀座伊東屋さんではクレインのレターセットに、自分だけのロゴマークを入れることもできるという。私はまだ、無地のものを使っているが、いずれは、自分だけの便箋を所有してみたい。
あまりにも思い入れを入れすぎてしまい、 ポストに入れるのが惜しいと感じてしまう。
そんな気持ちにさせてくれる素敵なレターセットです。
■ クレイン レターセット 1,890円 |
<関連リンク>
「自分の想いを伝える手紙道具」のリンク集
クレイン社のオフィシャルサイト(英語)
銀座伊東屋のセレクトショップ ロメオ(クレインの紹介ページ)