男の靴・スニーカー/靴のショップ情報

他の追随を許さない審美眼。SUN MOTOYAMA

いつの時代も「本物にしか宿らない美」を追求する銀座の老舗・SUN MOTOYAMA。欧州そして日本から集う銘品の数々や心地良い接客から、顧客として「品性」を養うことができる、世界的に見ても希少になった存在です。

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

特に1990年代以降、重衣料やシャツでだけでなく靴を買い求める場としても常に注目され続けてきた店舗形態である、セレクトショップ。ただ、有力な会社は全国展開が進んだせいなのか、最近では「雰囲気や品揃えがどこも同じで、『ここで買いたい!』と思えるお店・商品がほとんど見つからない……」という声も暫し耳にします。今回はこのように嘆く方々でも「ここだけは別格中の別格!」と絶対に太鼓判を押す銀座の名店、SUN MOTOYAMA(サンモトヤマ)に新たに集う靴や服たちをご紹介しましょう。

敢えて今日に手掛ける、超正統派の一足!

ボタンブーツ
SUN MOTOYAMAで発売されるボタンブーツです。製造は日本の大塚製靴。装いの文化性や言語性を知り尽くしている、このお店ならではの最新の一足です。
まずは上の写真、正に「気品」「清楚」という言葉がふさわしい、この秋発売のボタンブーツから。2008年~2009年の秋冬における紳士靴の一大トレンドには、間違いなく「ブーツ」が挙げられます。が、19世紀後半から20世紀初めの欧米で一世を風靡したこの古典的なドレスブーツを、敢えて今日の日本で、しかもつま先を無闇に伸ばしたりなどしない正統的な造形で提案する姿勢からは、現代のメンズファッションに対するこのお店の穏やかながらも並々ならぬ「思い」が伝わってくるではありませんか!

このボタンブーツはSUN MOTOYAMAオリジナルのものですが、製造は当時の品質そのままにこの種のブーツを作成可能な世界的にも稀有な存在、日本の大塚製靴です。SUN MOTOYAMAの鋭い美的感覚と大塚製靴の妥協の無い技術力が、この靴では極めて高次元に両立しているのがなんとも嬉しい!

アッパーのメリハリある造形を引き立たせるハーフミッドソール(土踏まず部よりも後ろはシングルソール、前をダブルソールとした仕様)や、綺麗に斜めに面取りされたピッチドヒール、それに先にご紹介した流行に媚びないトウシェイプなど、その例を挙げればキリがありません。複雑な製造工程ゆえ既製靴と申しても生産量が極めて限られ、大塚製靴の直営店以外で扱えること自体が奇跡に近い靴でもあります。

色は「黒×グレースエード」と「茶×茶スエード」のコンビ2種類を用意。前者は流行した時代の履き方を尊重して、できればネイビー無地やチャコールグレイ無地のような、フォーマル度の高い3ピーススーツの下に履いていただきたい! モーニングなど「主に昼間に行われる『儀式』の礼装」に合わせても、全く問題ありません。

一方後者は色が色ですから、3ページ目に採り上げるようなツイード系のジャケットなどに似合わないはずありません。専用のフックでボタンの開け閉めを行い脱ぎ履きせねばならない靴ですが、それを決して面倒とは思わず、逆に「楽しい」と感じられる真の洒落心のある方に、是非とも長い付き合いをしていただきたい一足です。

【OTSUKA ボタンブーツ/SUN MOTOYAMA SELECTION】
■色・素材 : 「黒×グレースエード」、「茶×茶スエード」
■サイズ : 「黒×グレースエード」23.5~27.5、「茶×茶スエード」23.5~27.0 いずれも0.5サイズ刻み
■価格 : \136,500(税込み)
■付属品:専用ボタンフック並びに3分割式シューツリー
■註:サイズが揃っていない場合も有り得ますので、ご興味がある方は、まずは最終ページにある「お問合せ先」にご連絡願います。


次のページでは、これも最近見かけなくなった、あると大変重宝する「靴」!
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